インタビュー
ゲームの「思想」をデザインする――カプコン知財部が語る「問い」と感性開発(前編)
ゲームは、ただの「娯楽」なのか。
挑戦して、失敗して、工夫して、また挑戦する。誰かと協力し、ときには競い、達成すれば報酬を得る。ゲームには、人を夢中にさせるだけでなく、人の行動や感性を動かす様々な仕組みが組み込まれている。
では、その「ゲームの仕組み」をゲームの外へ持ち出したら、何が起こるのか。
株式会社カプコンの知的財産部長であり、「知財デザイナー」として独自の活動を続ける奥山幹樹さんは、そんな問いを約20年にわたって考え続けてきた。
今回、奥山さんが見つめるのは、キャラクターのライセンスコラボを超えた、ゲームそのものが持つ「システム」と「思想」だ。ゲーム会社が培ってきた、人を夢中にさせ、行動を促し、感性を刺激する知見を、ゲームの外にどう展開していくのか。
その発想の根にあるのが、「知財」を権利だけではなく、人が生み出すアイデアや会話、体験まで含めて捉え直す「チザイ」という考え方だ。前編では、ゲームとは何か、知財とは何かという問いから、ゲームの構造を社会に応用する発想、知財部みずからの「妄想」から生まれた特許、そして「カプセル」と「公園」のメタファーで語られる共創まで、奥山さんの「知財のデザイン」の思想に迫る。