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2025.12.12
知財ニュース
「AIと結婚する時代」はもう始まっている?―65dB TOKYOが「2025年SNSトレンド徹底解剖」を公開、今年の3大トレンドは

株式会社TBWA HAKUHODOのソーシャルリスニング専門チーム「65dB TOKYO」は、「2025年SNSトレンド徹底解剖」を公開した。同レポートは、2025年のSNS上で発生した約40億件の投稿を分析し、生活者とAIの新しい関係性を読み解いたもの。
2025年のSNSでは、『AI』が話題量・心理的影響・文化変容のすべてにおいて例年にない伸びを示し、今年のSNSを象徴する存在となったと発表した。また、2025年のSNS3大トレンド として「AI」「乗っかりミーム」「ゆるツラ(ゆるくツラい)」を発表。
「65dB TOKYO」は、2025年1月から11月までのX(旧Twitter)およびTikTokの投稿を調査した。メンション数とエンゲージメント数をもとに「注目トレンドワードマップ」を作成し、SNS上での注目テーマを俯瞰的に可視化した。
分析によると、2025年のSNSを象徴する3つのキーワードは、1.AI、2.乗っかりミーム、3.ゆるツラ(ゆるくツラい)。SNS上で急速に存在感を強めたAIへの向き合い方の変化、“とりあえず混ざる”参加型文化、そして「楽したいけれど、やった感も欲しい」という新しい生活者心理が見えてきたという。中でも「AI」は、生活者の感情や創作文化にまで深く浸透してきているという。
例えば、2025年はAIに関する投稿量が過去最大を記録。Xでは、昨年末にGrokが無料ユーザーへ開放されたことを機にAI関連ワードのメンションが急上昇し、TikTokでもAI関連ハッシュタグの投稿数が2,580万件を突破した。
特に注目すべき点は、AI活用が「パートナー」と「コンテンツ」という二方向へ進化していること。
具体的には、2025年のSNSでは、AIを「相談相手」として扱う投稿が急増。Xでは「恋人はChatGPT」「AIからプロポーズされた」「AIと結婚」といった投稿が連続して話題となり、AIに「チャッピー」などの愛称をつけて呼ぶ文化も広がっている。
AIなら否定もされず責められることもない、という安心感から「どんな時も肯定してくれるから救われる」などといった投稿が相次いでおり、AIが精神的な支えとして人々の生活に入り込んでいる様子がうかがえるという。
一方でAIは、SNS上で新たな「遊びの文化」としても進化を見せている。TikTokでは、自分の写真をアップロードするとAIがフィギュア風に変換してくれるフィルターが広がり、マーメイド化・プリンセス化など「変身系AI」が何度もトレンド入り。さらに「ガラスを切るASMR」「子どもの頃から大人へ成長する“成長記録AI”」など、現実には存在しない奇妙で魅力的な非現実を楽しむ投稿も急増した。
「AIです」と明示した投稿は好意的に受け止めらていることから、ユーザーはAIであることを理解した上で楽しんでいることが特徴。AIは人間の代替ではなく、人の感情や願望を映し出す鏡として社会の中に居場所を確立し始めたことが大きな変化として受け取れる。
調査は、X、TikTokを主要プラットフォームとして、2025年11月に実施された。モニタリング投稿数は、約40億件の投稿分析したとのこと。
Top Image : © TBWA HAKUHODO『65dB TOKYO』


