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2024.07.02

知財ニュース

Amazon、生成AIと画像認識で発送前の製品破損や色・サイズ違いをチェックするシステム「Project P.I.」を発表

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Amazonは生成AIと画像認識を使って、発送前の製品に破損したものや色・サイズが間違っているものがないかをチェックするシステム「Project P.I.」を発表した。

同システムは、すでにアメリカの一部フルフィルメントセンターで導入されているとのこと。

フルフィルメントセンターではこれまで、在庫の到着時にラベル情報をチェックし、同社のデータベースと比較するOCRモデルを利用。データベースの日付と一致しない場合に、期限切れとして製品を隔離していた。

今回発表された「Projet P.I.」は、従来のシステムに画像認識を組み込むことで、製品の状態管理まで行えるようにしたという。

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同システムは、画像認識システムを使って商品をスキャンし、製品に問題がないかどうかをチェック。製品カタログの参照画像と実際の商品画像をカラーとモノクロ画像でチェックし、商品の損傷も検出できる。

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さらに生成AIを活用し、顧客からのフィードバックと組み合わせることで、マルチモーダルに情報を処理できる。例えば顧客からクレームがあった場合、撮影された製品の画像データを分析し、問題を分析してシステムが学習していくという。

問題が見つかった場合は、自動的に製品が隔離され出荷をストップ。さらに、他の商品にも同様の問題がないかチェックされる。同システムによって隔離された商品は人間のスタッフによっても審査され、割引価格で再販されるか、寄付するか、あるいは別の用途に使えるかを判断されるという。

Amazonによると、同システムは、2022年5月以降からアメリカの一部のフルフィルメントセンターで概念実証が行われており、期限切れのアイテムや色・サイズを間違えたものを正確に隔離することができたという。

将来的にはローカル画像処理によるほぼリアルタイムの欠陥検出を実装することを目指しており、問題のあるアイテムをロボットがコンベアから取り除き、その交換品を自動的に注文することで、フルフィルメントプロセスが滞るのを防ぎたい考えだ。

プレスリリースはこちら

Top Image : ©Amazon

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