News
2023.04.24
知財ニュース
AI生成でない人間作品への認証マーク「Not By AI バッチ」プロジェクトが発足─AIと人間の協業を促進
AIが生成したコンテンツが席巻している中、人間が作ったコンテンツを差別化し、さらなるクリエイティビティを後押しする「not by AI(AIではありません)」バッチのプロジェクトが発足した。
「not By AI」バッジは、人間によるオリジナルコンテンツの制作を奨励し、人間が生成したコンテンツを識別できるよう作成されたバッジ。日本語など、複数の言語に対応し、同プロジェクトのウェブサイトから「not by AI(AIではありません)」と書かれたマークをダウンロードし作品に付与できる。
本バッジの利用可能者は、ライター、研究者、アーティスト、音楽プロデューサー、サウンドデザイナー、映画監督などのクリエイター。コンテンツの90%以上が人間によって作成されたと推定された場合、ウェブサイトやブログ、エッセイ、出版、履歴、その他のプロジェクトにバッジを追加できる。なお、インスピレーションや、誤字脱字の検索を目的としたAIの使用も考慮される。
同プロジェクトによると、「not By AI」バッジの目的は、AIの利用の抑制ではなく、人間のクリエイティビティのアップデートを促進することにある。一般的に、人間の知性を人工的に再現されたものだと言われるAIだけに、AIのクリエイティビティを促進するには、そもそも人間のクリエイティビティをアップデートする必要がある。
そのため、「not By AI」バッジは、AIの功績を讃えつつ、人間と協業することを目標としている。
「2025年までにオンラインコンテンツの90%はAIが生成したものになる」ともいわれている昨今。このバッジが、人間のクリエイティビティを刺激する起爆剤となることに期待したい。
■「not by AI」バッジの種類
・Painted By Human
デジタルアートやトラディショナルアートを含むアートワークで、AIによる出力が10%未満である場合に使用
・Written By Human
ブログ記事、エッセイ、研究、電子メール、その他のテキストベースのコンテンツを含む記事が、AIの出力を10%未満含んでいる場合に使用
・Produced By Human
オーディオ(音楽、ボーカル、サウンドエフェクト、ボイスオーバー、その他のサウンド)やビデオ(映画、TikTok、YouTube、Instagram、チュートリアル、その他のビデオベースのコンテンツ)のAI出力が10%未満である場合に使用
Top Image : © not by AI