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2022.12.23
知財ニュース
VRで治療中の痛み・不安を軽減するデジタル鎮痛アプリ「TherapeiaVR」正式リリース─治療体験をエンターテイメントに
テクノロジーによる痛み・不安の軽減を理念とする株式会社xCuraは、2022年12月より、「TherapeiaVR(旧名称:XR Therapy)」を本格展開すると発表した。2023年からは、複数の大学と共同研究を行う予定という。
「TherapeiaVR」とは、患者にVRゴーグルの映像に集中してもらうことで治療中の痛みや不安・緊張を和らげ、快適な治療体験を提供するサービス。VR映像のナレーションを通じて患者の呼吸を整えたり、筋肉を弛緩させたりすることで、効果的にリラクゼーションを促すコンテンツとなっている。
欧米での先行研究では、VRが痛み・不安の軽減に効果があることや、治療中に使用することで麻酔の量が減少したとの報告があり、減薬効果が期待されている。また、治療時間が短縮されたとの報告もあり、患者・医療従事者双方に有益と考えられている。
本サービスは、歯科治療から胃カメラの検査、心臓手術の際など、診療科目問わずあらゆる場面で使用可能。同社では、2022年3月より様々な診療科目でVRの試験導入を開始しており、ペインクリニック(慢性疼痛)や老人ホームでの使用例もある。同社では今後、「TherapeiaVR」を医学的に検証するとともに、VRによるペインコントロールの研究例を増やし、業界の発展に貢献するとしている。
Top Image : © 株式会社 xCura