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2025.12.22
知財ニュース
ディズニーとOpenAI、ライセンス契約を締結―ディズニーキャラクターが「Sora」で利用可能に

ディズニーとOpenAIは、ディズニーの人気キャラクターを短編生成AI動画プラットフォーム「Sora」で活用することを想定したライセンス契約を締結したと発表した。この合意により、ディズニーはOpenAIに対して10億ドルの株式投資を行うほか、追加の株式購入権(ワラント)も取得する。
このライセンス契約は3年間としており、この契約のもと、Soraではディズニー、マーベル、ピクサー、スター・ウォーズなどのブランドに属する200以上のキャラクターや世界観、衣装、小道具などを用いた、短いファンインスパイアード動画の生成が可能になる予定だ。
なお、この合意には俳優やタレント本人の肖像や声は含まれていない。
Disney+では、Soraによって生成された動画の中から厳選されたコンテンツを視聴できるようになる予定だ。また、Disney+加入者向けにOpenAIのモデルを活用した新たな体験の提供についても検討されている。
ディズニーキャラクターを用いたSoraでの動画生成機能は、2026年初頭に開始される予定とされている。
ディズニーの従業員向けにはChatGPTを導入し、さらにAPIを活用してDisney+を含む新たなプロダクトやツール、体験の構築を進めることも発表している。また、ディズニーはOpenAIに対し10億ドルの株式投資を行うほか、追加の株式購入権も取得する。
ウォルト・ディズニー・カンパニーCEOのロバート・A・アイガー氏は、「人工知能の急速な進化は、私たちの業界にとって重要な節目となっています。OpenAIとの協業を通じて、クリエイターとその作品を尊重し守りながら、生成AIを用いてディズニーのストーリーテリングを丁寧かつ責任をもって広げていきます。ディズニーの象徴的な物語やキャラクターとOpenAIの画期的なテクノロジーを組み合わせることにより、これまでにない形でファンの皆さまの手に想像力と創造性を届け、愛されるキャラクターや物語と、より深く、より個人的につながる体験を提供できるようになります。」と述べている。
OpenAIはこの合意の一環として、年齢に応じた方針やサービス全体での合理的な管理措置など、信頼と安全に関わる取り組みをさらに強化し、責任ある運用で業界をリードし続けることを約束しているとしている。
さらに、OpenAIとディズニーは、違法または有害なコンテンツの生成を防ぐための強固な管理体制を維持し、モデルが生成する出力に関する権利者の権利を尊重し、個人の声や肖像の適切な利用を管理する権利を尊重するという共通のコミットメントを確認しているとのことだ。
Top Image : © OpenAI


