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2025.04.03
知財ニュース
オルツとVisualsyn、記憶保存スマートグラスを共同開発―人間の視覚情報をデジタル化、「記憶の永続化」へ

株式会社オルツは、AIを活用したXR体験創出プラットフォームのリーディングカンパニーであるVisualsyn, Inc.との業務提携を発表した。「人間の視覚をデジタル化」するスマートグラスソリューションの開発に着手し、個人の視覚体験を記録、保存、共有することで、人類の記憶の永続化に挑戦すると発表している。
Visualsyn社は、2024年11月に米国テキサス州オースティンで設立されたXRテクノロジー企業で、Webブラウザ上で動作する空間・オブジェクト編集プラットフォームを提供している。特にAI搭載のXRコンテンツ制作プラットフォーム「Glinda AIMI」は、コンテンツ作成に必要なプロセスを一元化し、専門知識がないユーザーでも容易にUGC(ユーザー生成コンテンツ)を制作できる環境を実現するもの。
Photo Image : © Visualsyn, Inc.
今回の業務提携では、オルツのP.A.I.技術とVisualsyn社の「Glinda AIMI」を融合させ、人々の視覚情報を高精度な3Dデータとして記憶・再現・共有できるスマートグラスソリューションを共同開発する。
ユーザーが日常的に使用するスマートグラスを通じて収集される視覚情報は、個々のP.A.I.を構築するための重要なデータとなり、個人の記憶の永続的な保存に貢献することが期待されている。オルツはこの連携を通じて、「人間の存在の永続化」という企業ミッションの新たな領域を切り開いていくという。
さらに両者は、スマートグラスソリューションと3Dコンテンツの視覚化をシームレスに行える単一のワークフローの提供を目指す。オルツのP.A.I.ソリューションを基盤とし、「Glinda AIMI」の革新的な技術を組み合わせることで、企業のデジタルトランスフォーメーションを加速させるとともに、顧客との関係性や体験を革新する、費用対効果の高いエンタープライズ向けの次世代XRソリューションとして、「Glinda AIMI」の日本市場への本格的な展開も計画されているという。
Visualsyn社のCEOであるJunpyo Hong氏は、この提携がXRコンテンツ制作における時間や費用、複雑なプロセスといった課題を克服する上で重要な転換点となると述べている。将来的には、「Glinda AIMI」を通じてユーザーが独自のXRコンテンツを直接制作できるようになるとしている。
Top Image : © 株式会社 オルツ