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2022.10.28
知財ニュース
国内初、日本ハムとNTTデータ、豚のAI発情検知サービス「PIG LABO® Breeding Master」のテスト販売を開始―畜産業のDXを推進
日本ハム株式会社とNTTデータグループは、2022年10月12日より、豚のAI発情検知サービス「PIG LABO®(ピッグラボ) Breeding Master」のテスト販売を開始。それに伴い、参画農場の募集を発表した。
「PIG LABO® Breeding Master」は、母豚の繁殖を対象とした豚の「発情検知機能」を提供するサービス。熟練の技術と経験を持った飼育員の発情判断ノウハウをAIで再現し、豚舎に設置した専用のカメラで発情確認を行うことで、人間による長時間の監視作業の大幅な削減(最大79%の稼働削減効果)が期待できる。また、母豚一頭ごとの毎日の発情確率は、PCやタブレットなど、利用者指定の端末から確認可能。作業者の熟練度にかかわらず、高い生産レベルを安定的に維持できる。
近年、世界人口の増加に伴い、食肉の需要が増加傾向にある。しかし日本国内では、豚肉消費の約半分を輸入に頼っていることに加え、畜産農家数は1980年以降減少し続けており、豚肉の安定供給が課題となっている。また、養豚従事者の高齢化や飼育技術の継承も問題となっている。
こういった背景から、両社は2018年からAI・IoTを活用した「スマート養豚プロジェクト」の一環として「PIG LABO®」の共同開発を開始。畜産業のDXを通して、養豚従事者の労働環境の改善や生産性の向上・安定化を図ることで、養豚・畜産業の活性化と社会・地域課題の解決を目指す。
両社は今回のテスト販売により、サービスの有効性の確認や本格販売に向けた改善を実施する。2023年度の本販売を目指し、新たな機能を順次開発、追加していく。なお今後は、2029年までに、分娩・哺乳、育成、肥育といった、母豚の繁殖から仔豚の育成、出荷までの全ステージで飼育作業をトータルサポートするシステムを実現する予定だという。
「PIG LABO® Breeding Master」公式サイト
Top Image : © 日本ハム 株式会社