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2023.08.26

知財ニュース

順天堂大学とIBM、アバターで入院患者との面会ができるメタバース面会アプリ「Medical Meetup」を共同開発

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順天堂大学と日本アイ・ビー・エム株式会社は、メタバース上で入院患者との面会ができるメタバース面会アプリ「Medical Meetup」を共同で開発した。アプリストアで配信中だ。

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本面会アプリでは、患者と面会者のアバターがメタバース空間内で触れ合え、リゾート施設等の非日常空間で会話をしたり、外出や乗り物での移動、ハイタッチ等で擬似的に触れ合えるなど、通常の面会の枠を超えた体験を楽しむことができる。

本面会アプリは、順天堂医院小児医療センターに入院している小児患者と家族がメタバース面会アプリでふれあう機会が増えることで、より元気で心穏やかにすごせることを目指し、8月1日より運用・臨床研究を開始した。入院患者や家族、医療従事者らが実際に本面会アプリを使用して評価し、改善の検討を行なっていくという。

入院患者にとって、家族や友人、知人との面会は、ストレス軽減や癒しを与え、病気に立ち向かう力にも繋がってくるほど重要と言われている。しかし、実際には容易に面会ができなかったり、感染症の流行等で面会の制限を受けることもあるという。また、身じたくや装いなど面会をすることへの気遣いや遠慮、時間的な制約によって面会がかなわないことも少なくない。

現状では、このような状況下でも気軽に使えるコミュニケーションツールとして電話やオンライン面会が多く利用されているものの、対面のような「ぬくもり」に欠けるところが課題視されてきた。

そこで順天堂大学と日本IBMは、2022年に発足したメディカル・メタバース共同研究講座の複数あるテーマの一つとして医療サービス向上を検討してきた。様々な制限や制約などを乗り越え、実際に対面で会わなくても「ぬくもりのある面会」が実現できるメタバース面会アプリを共同で開発し、この度の一般配信に至った。

日本アイ・ビー・エム株式会社は、「今後は本面会アプリを様々な医療機関へ展開し、国内外の入院患者の面会体験の向上、及び、病気に立ち向かう力を支援する基盤にすることを目指す。また、身近な方との面会のみならず、医療講演会や遠隔診療、国内外コミュニティー広場などの各種医療サービスも提供できるよう、患者家族間のみならず医療従事者とのコミュニケーションも含めて活用シーンを広げていくことを検討していきたい」と話し、さらなる機能向上に意欲を見せる。

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Top Image : © 日本アイ・ビー・エム 株式会社

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