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2025.06.02

知財ニュース

メルセデス・ベンツ、電気でハンドルを操作するステア・バイ・ワイヤ搭載の車を2026年に発売

mercedes benz 01

メルセデス・ベンツは、ドイツの自動車メーカーとして初めてステア・バイ・ワイヤを搭載した車を2026年に発売する予定だと発表した。

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「ステア・バイ・ワイヤ」は、ドライバーのハンドル操作を電気ケーブル(バイワイヤ)を介して迅速に伝達する操作方法だ。

このシステムの採用により、操作力をさらに軽減し、駐車時にステアリングホイールを握り直す必要がなくなるため、ハンドリングが向上し、取り回しや駐車がさらに容易になるのだという。この技術は、ステアリングホイールと前輪を機械的な接続で繋ぐ必要がなく、ステアリングホイールを介してドライバーに伝わっていた路面の凹凸による振動も、ほぼ完全に遮断することができる。

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ステアリングホイールをよりフラットにすることで、ドライバーディスプレイの視認性の向上や、ステアリングホイールの底面がフラットになったことで空間が広くなり、乗り降りも容易になるのだという。

このシステムは、100万km以上のテスト走行を完了している。高い安全基準を満たすため、高精度センサーと高性能制御ユニットに加え、冗長システムアーキテクチャを採用。基本的に2つの信号経路が必要となり、アクチュエーターの数も2倍になるとしている。また、冗長化されたオンボードデータと電源も備えている。これにより、常にステアリング性能が確保され、万が一、完全に故障した場合でも、リアアクスルステアリングとESPによるホイールごとのブレーキ介入により、横方向のステアリング操作が可能だ。

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将来的には、条件付き自動運転システムや高度自動運転システムと組み合わせることで、ドライバーは、さらにリラックスした新しい運転姿勢を実現できる可能性があるとのこと。レベル3の条件付き自動運転と組み合わせることで、より没入感のあるエンターテイメント体験を実現でき、将来的に、ドライバーが停車中に没入型ゲームを楽しめる可能性も挙げられている。

メルセデス・ベンツの「ステア・バイ・ワイヤ」についてはこちら

Top Image : © Mercedes-Benz Group AG

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