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2022.04.14
知財ニュース
「AIルフィ」が受付業務を行う実証実験が集英社オフィスで開始―人物検出・音声認識技術を活用
セコムは、同社の提供する「バーチャル警備システム」を活用し『ONE PIECE』の主人公ルフィが「AIルフィ」として集英社のオフィスの受付業務を行う実証実験を3月24日から4月15日まで実施した。
実証実験は集英社と東映アニメーションの協力のもと、セコムとDeNAが実施。セコムが提供する「バーチャル警備システム」を活用し、人気漫画・アニメ『ONEPIECE』の主人公ルフィを「AIルフィ」としてディスプレイ一体型ミラー上に3Dモデルとして表示し、集英社オフィスにて来訪者への応対や、検温を促す挨拶・道案内など、受付業務を行なった。
セコムが提供する「バーチャル警備システム」は、現実空間を映しこむディスプレイ一体型ミラー上に、3Dモデルとして表示したバーチャルキャラクター「バーチャル警備員」がAIを活用した警戒監視や受付業務など、常駐警備サービスを提供するセキュリティシステム。クラウド制御により、どこからでもモニタリングや設定操作が可能。DeNAは、「バーチャル警備システム」において、クラウドシステムの共同開発、AIを活用した音声合成エンジン・キャラクターを提供している。
「AIルフィ」は来訪者の言動に応じ、ルフィのイメージに合わせた動きと実際に話すような合成音声により自動応答する。合成音声は、ルフィの声優を務める田中真弓さんが協力。事前に収録した学習データをもとに生成し、自然な発話を実現した。「AIルフィ」は、音声合成のほか、人物検出・音声認識・対話ロジックにおいてAIを活用し、会話のバリエーションを増やすことによって受付における応対の品質を向上させる。
今回の実証実験では、実用化に向けた価値検証やシステムとしての課題、改善点の洗い出し、キャラクターAIのシステム開発や事業化を検討し、今夏には一般向けの実証実験を予定している。
Top Image : セコム 株式会社