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2024.05.15

知財ニュース

Amazon Web Services、ビジネス向け生成AIアシスタント「Amazon Q」の一般提供開始を発表

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Amazonの関連会社であるAmazon Web Services(AWS)は、ソフトウェア開発の迅速化、社内データ活用を支援する高機能な生成AIアシスタント「Amazon Q」の一般提供開始を発表した。開発者用の「Amazon Q Developer」、ビジネスユーザー用の「Amazon Q Business」の提供を発表している。

非常に精度の高いコード生成に加え、テストやデバッグ、複数ステップの計画や推論機能を備えており、開発者のリクエストに応じて生成されるコードの変換(javaバージョンアップグレードの実行など)や新コードの実装が可能だ。さらには、企業ポリシー、製品情報、人材などの企業データに関する質問に対して容易に回答を得ることができ、データの論理的な要約、トレンドの解析、データに関する会話などが可能だ。

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同社は、社内データから生成AIアプリの構築が可能になる新機能「Amazon Q Apps」(プレビュー版)も発表している。この新機能では、ユーザーは欲しいアプリについて自然言語で記述するだけで、求める業務を遂行するアプリを「Amazon Q Apps」が速やかに生成してくれる。

「Amazon Q Developer」は、コードのサジェスト(提案)やレコメンド(推奨)をほぼリアルタイムに生成し、開発者による迅速かつ安全な構築を支援する。カスタマイズ機能も充実しており、さらなる時間短縮を実現。カスタマイズは完全にプライベートな環境で行われ、基本となる基盤モデル(FM)のトレーニングには使用されないとのことだ。

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他にも、エージェントと呼ばれる機能では、幅広いタスクを自律的に遂行することができる。アプリケーション機能を実装したいと伝えるだけで、エージェントが既存のアプリケーションコードを解析してステップごとの実装計画を生成する。

さらに、最高水準のセキュリティ脆弱性スキャンと修正機能や、ユーザーがAWSアカウントリソース、設定を一覧にし、請求に関する情報や傾向を解析できる新機能が加わり、アカウント管理がさらに容易になる。また、ユーザーは好きなソフトウェア開発ソリューション内で「Amazon Q」の会話型機能を利用できるとのことだ。

「Amazon Q Business」は企業システム内のデータや情報に基づいて、質問に回答、要約の提供、コンテンツの生成、タスクを安全に完了できる生成AIを活用したアシスタントだ。これを活用することにより、効率的に資料を作成でき、創造性と生産性を高めることが可能になるのだという。

Wiki、イントラネット、Atlassian、Gmail、Microsoft Exchange、Salesforce、ServiceNow、Slack、Amazon Simple Storage Service (Amazon S3)など、一般的に使用されている40以上のビジネスツールに簡単かつ安全に接続できる。これにより、ビジネスユーザーは、組織のどこにデータがあろうと、すべてのデータにアクセスできるようになる。

最高水準のセキュリティを維持しながら、ユーザーに合わせてやり取りをパーソナライズする。企業情報に基づいた正確な応答が生成でき、機密性の高いトピックを制限したり、キーワードをブロック、不適切なコンテンツのフィルタリングが可能だ。ユーザーのコンテンツを他で基盤モデルのトレーニングに使用することもないとのこと。

さらに、「Amazon QuickSight」に「Amazon Q」を連携して生成BIアシスタントを使用し、自然言語でBIダッシュボードを数分で作成し、ビジュアルの作成や複雑な計算を簡単に作成できる。また、ダッシュボードでエグゼクティブサマリーの取得、非表示のデータについて質問したり、詳細でカスタマイズ可能なデータストーリー作成も可能だ。

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Top Image : © Amazon Web Services

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