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2025.04.16
知財ニュース
Honda着座型「UNI-ONE」導入で歩かず清掃―モビリティ清掃で負担軽減、清掃効率25%向上、歩数40%減

日鉄興和不動産株式会社と品川インターシティマネジメント株式会社は、Hondaの着座型ハンズフリーパーソナルモビリティ「UNI-ONE」を用いたオフィスビル管理業務の改善に向けた実証実験を行い、その成果を発表した。
同実験は、清掃業務と物流業務において「UNI-ONE」を活用することで従業員の身体的・心理的負担を軽減し、労働生産性の向上と多様な人材の活躍を目指したもの。
清掃業務においては、株式会社テラモトの協力のもと、「UNI-ONE」に適した清掃用具を使用することで、外構や移動距離の長い場所での掃き掃除やモップがけを座ったまま行えることを確認した。その結果、特定の清掃エリアにおいて作業時間を約25%削減し、1日当たりの歩数を40%減らすことができたという。さらに、車いすユーザーによる清掃業務の検証も行われ、「UNI-ONE」を活用することで通常の清掃業務が可能であることが確認された。
一方、物流業務では、店舗テナントへの配送において、台車ではなく配送バッグを用いることで、「UNI-ONE」に乗りながら作業できることを確認。これにより、1回の配送業務(約1時間)あたりの歩数を約80%削減できることが分かった。
これらの検証結果から、「UNI-ONE」をオフィスビル管理業務に導入することで、特定の業務における効率化と疲労軽減の効果が確認されたほか、車いすユーザーを含む多様な人材が活躍できる可能性も示唆された。
今回の検証では、数センチの段差や鉄扉の開閉など、モビリティ活用における建物側の改善点や、既存業務の見直しといった新たな課題も見つかった。両者は今後、これらの課題を解決し取り組みを推進することで、人手不足や労働生産性向上といった社会的な課題への対応を目指すとしている。
Top Image : © 日鉄興和不動産 株式会社