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2022.10.17
知財ニュース
大手ストックフォトサービスのGetty Images、AIで生成された画像の登録を禁止
画像などの大手ストックフォトサービス・米Getty Imagesは2022年9月21日、AIによって自動生成された画像をGetty Imagesのサイトから排除し、登録を禁止する方針を発表した。
Getty Imagesは、3億点の画像や映像、音楽素材をインターネット経由で提供する素材提供サービス。ロイヤリティフリーで活用できるため、商業広告や報道、出版など多方面で利用されている。
画像生成AIは、アルゴリズムの学習や生成する画像の元素材としてインターネット上の画像を使用している。しかしそれらの自動収集される学習素材画像の中には、Getty Imagesをはじめとするストックサービスに掲載された著作権のある画像も含まれている。
Getty ImagesのCEO・Craig Peters氏は、テック系メディア「ザ・ヴァージ(The Verge)」で、著作権管理を厳しく行うストックフォトサービスではAIが生成した画像に関しては、未対処の著作権問題は容認できるものではないと言及。ユーザーが著作権侵害などの不利益を被らないためにこのたびの判断に至ったという。
Getty Imagesでは今後、デジタルコンテンツの出所や経緯、来歴を認証する技術規格開発に取り組む標準化団体「C2PA(Coalition for Content Provenance and Authenticity)」と協力し、画像検証を行うフィルタリングシステムを開発するなど、取り締まりを強化していくとのこと。
「DALL-E」や「Midjourney」、「Stable Diffusion」など、急速な進化を遂げている画像生成AI。画像提供サービスの中には、Getty Imagesのように著作権などを理由に、これらのAI生成画像を禁止するものが相次いでおり、技術の進歩に見合った法整備が求められる。
クレイグ・ピーターズCEO、テック系メディアの「ザ・ヴァージ」に説明
Top Image : ©︎ Getty Images