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2022.04.13
知財ニュース
クラフトジンブランド「エシカル・スピリッツ」、世界的権威のある酒類品評会「IWSC2022」でエントリー商品すべてが同時受賞
「循環経済を実現する蒸留プラットフォーム」をモットーに、廃棄素材を使用したクラフトジンの生産や、再生型蒸留所を運営する蒸留ベンチャー エシカル・スピリッツ株式会社は、世界の権威ある酒類品評会のひとつとして知られる「IWSC2022(International Wine & Spirit Competition)」にて、エントリーした商品4種すべてが同時受賞した。
「IWSC」は、1969年に英国で設立し、今年で49回目を迎える世界的に最も権威のある酒類品評会のひとつ。およそ90カ国の国から多種多様な酒類がエントリーされ、それぞれの部門においてブラインドテイスティング(情報を伏せて行うテイスティング)と化学的な分析により審査が行われる。
今回エシカル・スピリッツは、エントリーしたクラフトジン4種のうち、「COFFEE ÉTHIQUE(コーヒー・エシーク)」「LAST EPISODE 1(ラスト・エピソード・ワン)」がSILVER賞を、「REVIVE from NINJA(リバイブ・フロム・ニンジャ)」「CACAO ÉTHIQUE(カカオ・エシーク)」はBRONZE賞を、それぞれ受賞した。
昨年の「IWSC2021」では、酒粕を再利用し蒸留することで生み出されたエシカル・ジン「LAST」シリーズから、「LAST EPISODE 0 -ELEGANT-」が最高賞 GOLD OUTSTANDINGを日本ブランドとして初の受賞、「LAST EPISODE 0 -MODEST-」がBRONZEを受賞しており、昨年の受賞に続き「エシカル・スピリッツ」としては2年連続での受賞となった。
「COFFEE ÉTHIQUE」は、コーヒーを抽出した後に残る豆の出し殻を使用したクラフトジン。東京吉祥寺・下北沢の自家焙煎シングルオリジンコーヒーショップ「LIGHT UP COFFEE」のコーヒー豆の出し殻を今回使用したコラボ商品で、今後はコーヒー&ジンスタンド『The Ethical Spirits & Coffee』のコーヒー豆の出し殻を使用予定と、バッチ(焙煎)毎に異なる様々なコーヒー豆の風味の違いが楽しめる「エシカル・ジン」となっている。
コーヒー出し殻は通常、店舗などで廃棄されてしまうが、そこには豆ごとに個性や違いを明確に感じ取れるほど香りが残っている。また、コーヒーを使用したクラフトジンでは、抽出前の粉や抽出液を使ったもの、深煎りの豆を使用しスモーキーさを意識したものが多く、”シングルオリジンの浅煎りの原料”であり、その”出し殻”によるものは、コーヒージンとしても初の試みだそう。
原酒には、秋田県の地酒 飛良泉の吟醸「粕取り焼酎」を使用し、蒸留は Forbes Japan「30 UNDER 30 JAPAN 2021」選出の蒸留家 山口歩夢氏が監修する。
「CACAO ÉTHIQUE」は、日本酒造りの過程で廃棄されてきた酒粕と、通常チョコレート作りにおいて廃棄されることの多いカカオハスク(皮)を使用したエシカルクラフトジン。
秋田県の地酒 飛良泉の吟醸「粕取り焼酎」を原酒として使用し、メインボタニカルには「Whosecacao」提供のスペシャルティカカオのロースト後、加工工程で廃棄されているハスク(皮)を使用している。飛良泉の吟醸香由来のパイナップルのような香りと、カカオハスクのウッディー・ロースティーかつ甘い香りが絶妙なバランスのクラフトジンは、舌の上で伸ばすと香ばしさと甘さのバランスを楽しむことをができ、カカオの余韻が長く続く特徴がある。
また本商品は、昨年ウイスキー業界で最も権威のある品評会WWAのジン部門「World Gin Awards 2022」(WGA)にて国別カテゴリーの「シルバー」を受賞している。
「REVIVE from NINJA」は、飲み頃を超えた酒や廃棄されてしまう素材を蘇らせる「REVIVE」シリーズの一つで、耕作放棄の課題提起である古木茶、間引きされた摘果すだち、廃棄されることの多い茗荷の茎など、エシカルな素材を多く使った大人なジャパニーズジン。
茗荷、スダチ、煎茶の個性ある香りと、カモミール、古木茶由来の甘い香りを持つクラフトジンは、まろやかな口当たりで、コリアンダーシードの鮮烈な柑橘感とグリーンさ、大河内煎茶の深い新緑の香り、茗荷のキレのある薬味感を楽しむことができるそう。
エシカル・スピリッツ では「再生」そして「循環」をテーマに、廃棄予定の酒粕をジンに変える取り組みを行っており、今回は、茶葉の生産や耕作放棄地の活用に精力的に取り組んでいるTeaRoomと提携。一般的に廃棄される茶の木の幹を使用した古木茶と、上質な煎茶をメインボタニカルの中の2種として位置付け、エシカルなものは美味しいという意識改革をはかっているとのこと。
また、ラベルデザインは「異彩を、放て。」をミッションに掲げ、福祉を起点に新たな文化を創る株式会社ヘラルボニーとのコラボレーションとなっている。
「LAST EPISODE 1」は、日本酒生産工程の最後に生成され本来は廃棄されてしまう素材であった「酒粕」を再蒸留することで生産されたエシカル・ジン「LAST」シリーズの一つ。その生産方法のみならず、ウイスキー業界やで最も権威のある品評会WWAのジン部門「World Gin Awards 2021」にて、国別の最高賞や、権威ある品評会のひとつとして知られる「The Gin Masters」ではゴールドとシルバーを受賞するなど、ジンとしても高い評価を得ている。
Gingerをはじめとした6種のボタニカルを使用した独自のレシピで、「飲む香水」と思わせるような華やかさをもつという。
また、同社では、「LAST」の利益から酒米を酒粕提供元の蔵元に提供することで、再度そこから日本酒を生産する循という循環型の世界初「エシカル・ジン・プロジェクト」を始動。「LAST」はその第1弾となっている。
商品ページ
(※「LAST EPISODE 1」は、新製品として今後正式に発表予定)
Top Image : © エシカル・スピリッツ 株式会社