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2023.05.24

知財ニュース

OpenAI、ChatGPTに「Webブラウジング」機能追加─最新情報をネットでサーチして回答生成可能に

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OpenAIは米国時間5月12日、「ChatGPT」にインターネットで情報をサーチして回答生成する「Webブラウジング」機能を追加したと発表した。ChatGPTはこれまで、2021年9月までの学習情報で回答を行っており、情報の鮮度が課題だった。本機能によりインターネットの最新情報にもとづいた回答生成が可能になる。

機能の提供対象は、有料サービスのChatGPT Plus(月額20ドル)のユーザーで、ベータ版として12日より順次リリースを開始。現時点ではChatGPT Plusの全ユーザーが使用可能となっている。

またWebブラウジング機能と併せて、サードパーティのプラグイン機能も提供を開始。70以上のプラグインが用意されるという。

Webブラウジング機能の使用時は、まずユーザーアカウントの「Settings」から「Beta Features」を選択し、「Web browsing」をアクティブに設定。その後、テキストプロンプトの送信前に「GPT-4」を選択して「Browsing・Beta」にチェックを入れるだけ。簡単な設定で使用可能だ。

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回答にはこれまでよりも多少時間を要する。所要時間は内容によって異なり、簡単な問いかけであればこれまでとほとんど遜色はない。

例えば「今治のホコリとは何か」という問いには数十秒ほどで回答を生成。「OpenAIのChatGPTとGoogleのGeminiの違いは何か」など少し込み入った問いかけに対しては、何度もインターネットサーチを繰り返したりと数分要する場合がある。

今回、回答生成時の参照先を確認できる機能も追加された。Webブラウジング機能で生成した回答には、上部に「Finished browsing」が表示され、実行履歴と参照先のリンクが掲載される。そこから参照先へアクセス可能で、文中に表示される緑の数字からもアクセスできる仕様となっている。

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現状、Webブラウジング機能で扱えるのはテキストのみで、画像や動画などのビジュアル情報などには対応していない。またツイート数などリアルタイム情報は反映されないという。

OpenAIとしては、画像生成AIの「DALL-E」を手がけており、Microsoftの検索ブラウザ「Bing」のビジュアル機能のベースに用いられている。今後どのような方向に向かうのか、さらなる進展が期待される。

ニュースリリースはこちら

Top Image : © OpenAI

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