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2024.01.24
知財ニュース
LIFULL ArchiTech、感覚過敏向けのカームダウンスペースが「日本感性工学会かわいい感性デザイン賞」企画賞を受賞

株式会社LIFULLのグループ会社である株式会社LIFULL ArchiTech(ライフルアーキテック)は、名古屋工業大学/青山学院大学の木村正子氏と共にインスタントブースを活用したカームダウンスペースを企画し、「日本感性工学会かわいい感性デザイン賞」の「企画賞」を受賞した。
インスタントブースは、2011年3月の東日本大震災の避難所での名古屋工業大学大学院の北川啓介教授の経験がきっかけの研究をもとに、2018年からの株式会社LIFULLと名古屋工業大学との共同研究にて開発された新しいプロダクト。
膨らませたテントシートに断熱材を吹き付けたポータブルな構造物で、現地工事不要のため、家具のように設置するだけですぐに利用可能。
照明や換気扇、USB給電のための電源が完備されているほか、防音カーテンを標準装備。オフィス内でのオンライン会議や集中ブース、自治体、学校、個人宅など、多様な場所での「落ち着ける個室ニーズ」に応えられる。
今回受賞した作品内で導入している「インスタントブース」は、断熱材で防音された簡易構造物。既存施設内に置くだけで手軽に設置でき、遮音性が高く、リラックスして内部に籠ることができる。
作品タイトルは、「Inclusive Quiet Room -共生社会を目指して-」。
ポータブルで簡単に設置できる密閉空間に、色とりどりの照明や没入型のある映像、ヒーリング音楽、クッションや毛布などのリラックスできる触覚刺激を組み合わせた。穏やかでリラックスできる環境を作り出し、感覚過敏症の人でも、騒音や人混みによるストレスを和らげて心を落ち着かせることができる。
同社は、「どこにでも簡単に建設できる未来のカームダウンスペースを提案することで、感覚過敏を有している人でも学校や社会に出ていくのを促進し、健常障害関係なく社会で活躍できる環境づくりを後押ししたい」とし、今後の取り組みにも意欲を見せる。
Top Image : © 株式会社 LIFULL