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2025.03.11

知財ニュース

デンマークの郵便サービス、2025年末で手紙配達を終了

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デンマークの郵便事業者PostNordは、2025年12月30日をもって国内の手紙配達サービスを終了し、以降は小包配達に専念することを発表した。 この決定は、2000年以降、手紙の取扱量が90%以上減少したことを受けたものだ。​デジタル化の進展により、手紙の需要が大幅に減少し、郵便事業の維持が困難となったためとしている。

PostNordのCEO、キム・ペデルセン氏は、「持続可能なビジネスを生み出すためには、時代に適応する必要がある。​残念ながら、これは一部の同僚に別れを告げるという難しい決断を意味する」と述べ、従業員1500人の解雇と、設置された1500個の郵便ポストを撤去することを発表した。

手紙の配達終了に伴い、PostNordは2025年6月1日から全国に設置された約1500の郵便ポストの撤去を開始し、同年12月31日までに完了する予定である。​また、通常郵便物(手紙、ビジネスレター、ダイレクトメール、雑誌メール)の提出期限は2025年12月18日まで、速達郵便や書留郵便、配達証明書、郵便サービスの提出期限は12月29日までとなる。​未使用の郵便切手やラベルは、2026年の一定期間内に払い戻しが可能となる予定で、詳細は後日発表される。

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PostNordは今後、小包配達サービスに注力し、デンマーク国内でのオンラインショッピングの増加に対応する方針だ。​一方、PostNordのスウェーデンでの手紙配達サービスは引き続き継続される。

デンマーク政府は、郵便サービスの役割が終焉を迎えつつあると判断し、大幅な改革を進めている。​PostNordの決定は、デジタル化が進む中で郵便事業の在り方を再考する契機となると見られている。

PostNordの発表はこちら

Top Image : © PostNord

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