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2024.12.18
知財ニュース
パナソニック、光を自在に描く次世代マイクロLED照明を発表―スマホで簡単操作
パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社は、マイクロLEDを活用した次世代照明器具を開発した。1台の照明器具で複数の対象物を照らしたり、スマートフォンやタブレット等を活用した操作端末で、ユーザーは自由な光のコントロールが簡単にできるのだという。同社は、2025年以降の製品化を目指すとしている。
近年、照明器具がLED化されたことで、瞬時点灯~消灯、多彩な色演出が可能となり、商業施設や公共施設をはじめとしたさまざまな場所で、ライトアップやプロジェクションマッピングなどのライティング演出や、サイネージなどと連携した複雑な演出が実施されている。しかしながら、今までの照明器具では、基本的に照射したい部分に1台の器具が必要になり、複雑な演出を行う場合には、多数の照明器具や、プロジェクター、ムービングライトなどの専門的な機材が必要だった。
この次世代照明器具は、1台の器具で複数の対象物を照らしたり、文字やサインなどを光として照射することができる。また、スマートフォンやタブレットを活用した操作端末を通して、ユーザーは簡単かつ自由に複雑な光をコントロールすることができる。
光源は、日亜化学の開発したμPLS(マイクロPLS)で、16,384個の微細なLEDが実装されている。微細なLEDを1粒単位で点灯制御できるので、光の個数や形状、エッジの立ち具合を自由にコントロールすることが出来る。これらの光を動的に変化させることで、誘目・誘導や揺らぎの演出を行うこともできる。
操作端末の画面は、キャンバスのようなスペースと、光の形状や動かし方を選ぶボタン類で構成され、ユーザーは「空間に光を描く」感覚で、直感的に思いのままの光を創り出すことができる。
また、ユーザーの操作に光が即座に反応するよう、通信データの圧縮と器具内部の信号処理高速化技術を用いることで、操作のストレスを低減させ、器具の操作を楽しめる。
このマイクロLEDを活用した次世代照明器具を使用すれば、店舗の売り場では、動的な光による多彩な商品演出や、改装時の照射変更を簡単に行うことができる。また、ホテルなどでは、あかりとサインを兼ね備えた照明で宿泊客を客室に案内するなど、今後さまざまな用途での活用が期待できる。
Top Image : © パナソニック 株式会社 エレクトリックワークス社