世界70拠点で活動するTBWAワールドワイドのカルチャー・インテリジェンスチームであるBackslash（バックスラッシュ）が、2023年をかたどる世界的なトレンド予測レポート「EDGES 2023（2023年のエッジ）」を公開した。日本語版は5月11日より無料公開を開始している。

“EDGE”は、「単なる流行に留まらず世の中に台頭しつつあり、将来のカルチャーに大きなインパクトを与え、企業やブランドが各市場のシェアを伸ばす原動力となると予測されるトレンド」を意味する。

TBWAは今回、39のEDGESを選定。世界的に顕在化しつつあるカルチャーシフトの事例や今後の方向性、ビジネス展開するにあたって検討すべき要素などについて、各EDGEにつき本紙では3ページにわたって未来視点で考察している。

例えば、22年後半から話題を集めてきた生成AIについては「人工的なクリエイティビティ」として23年版より新たなEDGEとして追加掲載。ChatGPTやDALL-E 2などの生成AIとどう向き合い共創するかなどについて考察している。

AI以外にも、EDGEのカテゴリは多岐に渡る。エネルギー関連では、資源枯渇に伴う生活変化に対応する「危機のハッキング」や、テクノロジーを用いて牛肉や血液、素材を生み出し資源枯渇を補う「実験室で創られた世界」などを掲載。

ほか、中古品を再流通させる「循環するアフターマーケット」や、より良い死に方を求める動きに対応する「死の介助」なども選ばれている。

選定は、生活者の行動から確認可能でビジネスに明確な影響をもたらすもの、トレンドが1年以上持続しており未来に重要な影響力を持つもの、グローバル規模で世界の大多数の国でその特徴が見られるものを基準に行っているという。

TBWAは、EDGEをアイディアの根拠・材料として利用したり、全く異なる切り口として自社事業とかけ合わせるなどの活用を想定。より不確実性が高まっている環境下で、未来に向けた企業の在り方検討や、ブランド戦略の策定、事業展開に寄与するという。同レポートの日本語版は、全127ページの無料ダウンロードが可能だ。

▼ TBWA HAKUHODO Head of Planning　堀江 雄一郎 氏のコメント
この数年、誰もが日々の生活の中で多くの変化を感じていると思います。ミクロの変化は突発的で、不規則で、予測不能なものだと思います。そんな不確かで複雑な物に見える変化も、少し引いた目で捉えると重なりあう部分（カルチャーの兆し）が見えることがあります。本資料が一見ランダムに見える事象に”つながり”を見出すきっかけ、次のマーケティングのヒントになれば幸いです。

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