News
2024.04.11
知財ニュース
博報堂、生成AIの新サービスを開発─7,000のAIバーチャル生活者を生成、マーケティングや商品開発をサポート
博報堂は、生成AIを業務効率化やクリエイションのためだけでなく、「イマジネーション」にも活用できるサービスプロトタイプを開発した。
毎年7,000人に調査を実施している博報堂オリジナルの大規模生活者調査データベース「HABIT」と生成AI技術をかけあわせ、7,000タイプのバーチャル生活者を生成。HABITデータから生活者の基本プロフィール・価値観/意識・生活行動・消費行動・メディア消費・ブランド評価の情報を生成AIに読み込ませることで、7,000タイプの生活者を再現した。
(※匿名化された調査データを基にしており、セキュアな環境で活用している)
同サービスは、各分野で存在感の増していく生成AIを、博報堂のフィロソフィーのひとつである生活者発想を拡張するために活用し、DX本来の意味である「デジタル技術によって“生活をより豊かにする”」ことにつなげたいという思いから開発された。生成AIを活用して多様なバーチャル生活者をつくりだすことで、価値観・バイアス、状況等に左右されずに、忖度のない意見やニーズ等などあらゆる本音を聞き出すことを目指していく。
また、バーチャル生活者との対話を繰り返し、商品・ブランドに関する感想や人間関係に関する悩みなどをリサーチすることで、マーケティングや商品開発をはじめ、組織づくり、アイディエーション、ワークショップといった多岐にわたる領域での活用を想定しているとのこと。
同サービスでは、バーチャル生活者のインサイトやペルソナ、カスタマージャーニーの把握、時間や場所、コスト等に制約のないユーザーインタビューが可能。
さらに、メッセージアプリのようなやりとりでバーチャル生活者の感情を引き出すメッセージUIや、複数のバーチャル生活者同士の会話を観察するようなカンバセーションUIなど、利用者のイマジネーションを刺激するUI/UXデザインにも注力した。
同社は同サービスを通じて、「生活者の声を聴き、DXの本来の目的である『生活をより豊かにする』取り組みを推進していきます。今後も博報堂は、生成AIを駆使し、人々の生活を豊かにする新たなサービスの開発に努めてまいります」と今後に期待を寄せている。
Top Image : © 株式会社 博報堂