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2021.09.17

知財ニュース

少年ジャンプ+から漫画ネーム制作サービス「World Maker」が登場、画力ゼロでも漫画家になれる

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株式会社集英社の「少年ジャンプ+」編集部は、漫画ネーム制作Webサービス「World Maker」を、株式会社カヤック企画・制作のもと無料提供を開始した。8月末から応募を募り、ユーザーテストに参加する500名に、9月8日(水)から「World Maker」クローズドβ版の先行体験を開始。サービスの安定性や反応を確かめるユーザーテストを行うことで万全の状態にした上で、9月22日(水)には、誰でも利用できるオープンβ版を公開予定。

ネーム公開までを4ステップで実現

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このサービスの最大の特徴は、絵が描けなくても、頭の中に思い描く物語をビジュアル化することができるということ。4つのステップで、漫画のネームをスマホでつくり、簡単に公開することができる。

ステップ1. スマホでセリフやあらすじを入力
ステップ2.自動で出来上がる複数のコマ割りから好きなものを選択
ステップ3. 背景やキャラクター、オノマトペなど約60万点の素材を自由に配置
ステップ4.完成した漫画ネームを公開

World Maker3

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コマ割りのテンプレートや、背景、キャラクターの顔、体の向き、オノマトぺ、さらには「いらすとや」など、全部で約60万点の素材があるため、セリフやあらすじを打ち込めば、あとはコマ割~キャラクターなどの絵の配置に至るまでを、作者の好み合わせて、選択、配置していくだけでネームが完成する。

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ネームのお手本を見ながら漫画を制作できるので、基礎的な漫画文法を効率的に学ぶこともでき、公開したネームは自由に閲覧可能で、snsでの反響や編集部からのコメントを楽しむことができる。

このサービスによって、絵が得意でないことを理由に、漫画をつくろうという発想に至らなかった人々にも漫画制作が身近なものとなり、自身の才能を発掘するきっかけになることが期待される。
また、子供から高齢者まで、幅広い年代層それぞれの独創的な視点で漫画がつくられるようになれば、これまでにない表現方法の人気作品が誕生することも予想される。

実際に漫画家としてデビューするチャンス

World Maker、漫画ネーム大賞

さらに、β版のリリースを記念して、「World Maker ネーム大賞」を開催。「World Maker」で最大4ページのお題に沿った漫画ネームをつくって公開するだけで、応募可能。集まった作品の中から審査を行い、大賞(2名)を選定し、30万円の賞金と共に、ジャンプ作家である「宇佐崎しろ先生」と「大石浩二先生」に作画をしてもらえる権利が与えられ、ジャンプ+でも掲載が確約されている。

▼少年ジャンプ+副編集長 林 士平(りん しへい)氏インタビュー

◯ 本サービスの着想を得たのはいつですか?
数年前から「漫画をつくる人を増やすにはどうすればいいのか」と考えていたのですが、きっかけとなったのは2018年6月に少年ジャンプ+編集部に異動した時です。アプリの新規制作を積極的にやっていく部署だったので、前から考えていた「漫画をつくる人を増やす」ということをWebサービス解決できないかと考えました。

◯ なぜ漫画ネーム制作支援Webサービスだったのでしょうか?
絵を描く人や文章を創作している人って多いですが、人数を比べると漫画を描く人の方が少なく感じていました。何がネックなのか考えた時、アイディア・物語のビジュアル化の難しさなのではないかと仮説を立ててみました。ネームは、漫画の設計図のようなもので、物語を文章だけではなく、台詞と演技、カット割り、効果等で構成された「シーン」の見せ方を考える必要があるので、簡単には創れないものなんです。でも、ネーム制作を支援するWebツールがあれば、パーツを選んで自分のイメージに近い漫画を創ることが出来るのではと考えました。

◯本サービスはどんな人に使って欲しいですか?
小学生から、おじいちゃんやおばあちゃんまで、幅広い方に使っていただきたいです。
高齢の方のリタイア後の生活も漫画で読んでみたいです。また、例えば特殊な職業から引退した後の話なども、読みたい人はいると思うんです。勿論、現代の小学生の習い事事情を、小学生自身の目線で描いてくれたりしたら面白いと思います。多くの人に漫画という表現方法を楽しんで欲しいですね。漫画には、絵とストーリーが一緒に頭に入ってきて、わかりやすいという強みがあります。アニメや映画もビジュアル化されていますが、漫画は自分のペースで読み進めることができるので、幅広い人に楽しんでもらえるコンテンツだと思っています。

◯なぜカヤックだったのでしょうか?
一緒にこのサービスを具現化してくれるパートナーをいくつも当たったのですが、技術的な面だけではなく、漫画に対する理解度が高くないとできないので苦戦しました。色々な会社に相談した中でも、カヤックさんが漫画に精通した印象を受けました。打ち合わせで成果物を見せていただいた時も、とてもイメージに近かったのでβ版の開発をお願いしました。

◯現在はβ版ですが、今後はどのような展開を考えていますか?
集英社としては、面白いネームがあっておもしろい作品があれば、ちゃんとした連載として始めることをサポートできる環境が整っているので、新しい才能に出会えたら多くの人に届く発表の場を提供していきたいと考えています。個人的には、映画もCMもアニメも、まずは絵コンテをつくるので、漫画をつくる場だけではなく、ビジュアライズを広くサポートするサービスに発展できたら嬉しいと思っています。

「World Maker」 PV
ニュース原文はこちらから
ネーム大賞の詳しい情報はこちらから

公式Twitter

Top Image :©株式会社カヤック

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