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2025.03.07
知財ニュース
チームラボ、アブダビに17,000平米の巨大アート空間「teamLab Phenomena Abu Dhabi」―2025年4月グランドオープン

チームラボとアブダビ文化観光局、ミラル社は共同で、アラブ首長国連邦のサディヤット文化地区に新たな文化拠点「teamLab Phenomena Abu Dhabi」を創出することを発表した。総床面積17,000平方メートルという広大なスケールを誇るアート空間として、2025年4月18日にグランドオープン予定。
同施設は、チームラボが提唱する「環境現象」というコンセプトをテーマに、特異な環境下によって生み出される現象そのものをアートとして体験できるというもの。ミラル社の子会社であるミラル・エクスペリエンシズが運営する。
チームラボが制作した多数の大規模作品が導入され、訪れる人々はこれまでにない没入感と驚きに満ちたアート体験に浸ることができる。
同施設の建築設計は、チームラボアーキテクツによるコンセプトの下、アブダビを拠点とするMZアーキテクツと共に実現。建物自体も単なる箱ではなく、展示されるアート作品が有機的に変化していく様子を包み込む、重要な役割を担っている。
アブダビ文化観光局のモハメド・ハリファ・アル・ムバラク局長は、「サディヤット文化地区が遺産保護と未来志向を両立するアブダビの象徴であり、文化交流と多様性を促進する場所である」と述べており、今回のプロジェクトがアートとテクノロジーの境界を押し広げ、人々の新たなつながりを築くものだと期待を寄せている。
同施設の核となるコンセプトは、「環境が生む現象、その現象が作品の存在」という考え方。従来の物質的な作品とは異なり、ここでは空気や水、光といった日常的な要素自体がアート作品となる。
例えば、公開された作品イメージには、光の球体群や、卵形体が敷き詰められた水の庭園など神秘的な世界観が広がる。触れると明滅や色相のリズムが変化する自律抽象画や、触れようとすると輝き、周囲の球体も連動して光の連鎖を創出する無数の光の球体群など。卵形体の庭園では、Ovoidと呼ばれる卵形体オブジェが人に押されると光と音を放ち、同じ音色を響かせ周囲と共鳴しながら、水面と陸地の形状が時間と共に変化していく空間が創り出されている。
「teamLab Phenomena Abu Dhabi」は、アート、テクノロジー、自然が融合する場所として、訪れる人々に驚きと創造性、環境との新たな関係性を提示してくれるものとして注目を集めている。
Top Image : © チームラボ 株式会社