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2025.04.16

知財ニュース

Horizon、香りのデジタル配信を可能にするディフューザー制御技術に関する特許を取得

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Horizon株式会社は、香りのデジタル配信を可能にするディフューザー制御技術に関して、「特許第7598522号」を取得したと発表した。

この特許は、インターネットを介して送信されるデジタル化された香りデータ(Universal Scent Format)に基づき、ディフューザーが自動で香料を組み合わせ、香りを生成・噴霧する技術に関するもの。香りデータには、香りの種類や属性に加え、著作・利用権などの情報が含まれており、それらはNFTとしてブロックチェーン上に記録される。再生時にその情報を検証することで、「正規の香りコンテンツかどうか」を自動的に判別する仕組みを実現した。

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今回の特許取得により、香りを“データ”として届け、その正規性を自動判定して再生する体験は、Horizonだけが提供可能なものとなった。

同社は、スマートディフューザーを使い、様々な香りを部屋で楽しめる香りのデジタルストリーミングサービス「Scent Store」を提供している。このサービスは、単なる香りの噴霧ではなく、インターネットを通じて“本物の香りコンテンツ”をユーザーに届ける唯一のプラットフォームだ。

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音楽のように香りをデータで購入・再生・共有できる「香りのiTunes」とも言えるサービスで、専用ディフューザーと連携することで選んだ香りを実際の空間に再現できる。

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さらに、クリエイター自身が自作の香りデータをアップロードして配信・販売することも可能で、香りを新たな表現手段・収益手段として活用できる環境を提供している。Horizonの仕組みは、香りという“リアルな体験”にWeb3技術を自然に融合させ、クリエイターや芸能人、アニメ・ゲームなどのIPが香りという新しい表現手段を通じてファンとつながることを可能にする。

Horizonでは、NFTをあくまで“正規性を保証する裏方技術”として活用する。有名アーティストが制作した香りデータに個別の識別情報を埋め込み、プラットフォーム側がそれを検証することで、「本物だけが再生される」仕組みを構築。この技術により、不正コピーや無断利用を防ぎ、香りの価値とクリエイターの権利を守ることが可能となる。

NFTを前面に押し出すことはせず、ユーザーが意識しなくても“保証された体験”を提供できる技術基盤として活用。本特許は、Web3技術の実社会応用例としても注目されている。

香りをデータとして送ること自体は、技術的には難しくないのだという。しかし、「誰がつくったか」「正規のものか」が保証されなければ、コピー品が出回り、香りの価値もクリエイターの権利も損なわれてしまう。近年では、GUCCIやLouis Vuittonといった世界的ブランドがNFT技術を活用し、限定のデジタルアイテムを販売する事例が相次いでいる。これを支えるのが、ブロックチェーンによって“唯一性”と“所有権”を証明する仕組みだ。

香りにおいても同様で、著作権保護がなければ創作活動は成立しない。Horizonは、正規性のある香り配信こそが新たな文化や経済価値を生む鍵であると考えている。

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同社は、日本初の香りのデジタル配信技術を通じて、日本が誇る美しい文化やコンテンツを世界に向けて発信する。また、この特許技術を活用し、有名アーティスト・ホテルブランドとのコラボによる香り配信、クリエイター向け配信プラットフォームの拡充、正規香りコンテンツの収益化支援、パーソナライズ香りのサブスクリプション展開を進めていくとしている。

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Top Image : © Horizon 株式会社

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