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2024.01.18

知財ニュース

NASA、宇宙から約3100万キロ離れた地球へネコの動画を配信

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米航空宇宙局(NASA)は、宇宙空間を飛行中の探査機「サイキ」からレーザー通信を使って約3100万キロ離れた地球へ動画を配信する初の実験を行った。

20240109 news04 クレジット:NASA/JPL-カリフォルニア工科大学

送信された動画にはJPL職員のペットである「テイターズ」という名前の猫がレーザーを追いかける様子がオーバーレイされたグラフィックとともにフィーチャーされている。グラフィックスは、プシュケの軌道経路、パロマーの望遠鏡ドーム、レーザーとそのデータビットレートに関する技術情報など、技術デモのいくつかの機能を示し、テイターの心拍数、色、品種も表示されたとのことだ。

20240109 news04 02 クレジット:NASA/JPL-Caltech

今回の実験は深宇宙から非常に高帯域幅のビデオやその他のデータをストリーミングすることを目的としたNASA技術デモンストレーションの一環であり、地球軌道を超えた将来の有人ミッションを可能にするとしている。

デモでは、最先端機器であるフライトレーザートランシーバーを介して15秒のテストビデオが地球に転送された。米カリフォルニア工科大学パロマ―天文台のヘール望遠鏡に送信され、同天文台で12月11日にダウンロードされた。南カリフォルニアにあるNASAのジェット推進研究所にてリアルタイムで再生された。

動画が送信された当時の探査機サイキとヘール望遠鏡の距離は、地球と月の距離の約80倍。地球に到達するまでにかかった時間は101秒だった。

レーザーを使用すれば、NASAが普段使っている電波通信システムの10~100倍の速度でデータを転送できる。今回の実証実験は、近赤外線レーザーを使ったデータの送受信を試すNASAの広帯域レーザー通信実験としては、最も離れた距離から行われた。

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Top Image : © NASA

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