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2024.03.04
知財ニュース
同志社大学×コマツ、壁紙AI識別アプリ「かべぴた」を無料公開─撮影した壁紙の品番を数秒で識別
同志社大学 理工学部 知的機構研究室とコマツ株式会社は、共同で「自動テクスチャ識別プログラム」を開発し、プログラムが搭載された壁紙AI識別アプリ「かべぴた」を、App StoreとGoogle Playにて配信開始した。
国内の主要壁紙メーカー6社(サンゲツ・シンコール・東リ・トキワ・リリカラ・ルノン)の普及品(量産クロス)と呼ばれる約600種類の壁紙から、撮影した壁紙に最も近いものから上位5つのメーカー名・品番・掲載カタログを表示する機能が備わっている。識別精度は90%〜95%程度と高性能だ。
約600種類に含まれない廃番品や国内主要メーカー6社の普及品以外の壁紙を識別した場合は、最も近しい5品番を表示する。同アプリは、識別作業の効率化のみならず、施工範囲の限定や補修材料の選定、デザインやプラン、コーディネートの補助アプリとして、インテリア業界を中心に大きな期待が寄せられている。
建築業界において施工後の材料のメーカーや品番を特定する作業には、様々なメーカーのサンプル帳を用いて、施工材料と比較するという手段が主流だ。ただ、従来の方法では、一つの不明な材料の品番を特定するのに2、3時間かかることも少なくない上、微細なテクスチャの違いを識別するのは専門家でさえも難しい。
今回開発された「自動テクスチャ識別プログラム」を搭載した「かべぴた」は、スマートフォン1台、わずか数秒で壁紙のメーカーや品番、掲載カタログを表示できるため、業界からも注目が大きい。同技術は、同大学とコマツ株式会社で共同出願中。
当面の間は無料で利用でき、無料会員登録をすれば回数無制限で壁紙識別機能が利用可能。無料会員登録をしない場合は一日の上限回数3回まで。
Top Image : © 同志社 大学