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2021.11.27
知財ニュース
エフピコ物流がGerman Bionicのパワースーツ「Cray X」を配送センターへ導入、装着者の生産性を向上
ドイツの装着ロボット・パワースーツ開発ベンチャーGerman Bionic社のパワースーツ「Cray X」が、エフピコ物流株式会社の配送センターへ導入開始されたことが11月2日、発表された。九州配送センター(佐賀県神埼郡)から導入を始め、同社の配送センター5拠点での活用を予定している。
パワースーツCray Xは、手作業の仕事に従事する作業者を、機械の力によってサポートする。装着者に機械のパワーを組み合わせ、動作をサポート・強化することで、職場での事故や筋肉の圧迫による疾病を予防する。
配送センターでの荷物負荷は、時に段ボール1つで20kg近くにのぼる場合がある。また出荷作業など、トラック搬入時のピークタイムの負荷低減が課題とされてきた。こうした負担低減と生産性の向上に向けて、エフピコ物流では2021年7月より、German Bionic社のCray Xパワースーツの評価に取り組み、複数の作業シーンでの評価検証を実施してきた。さらなるパワースーツの活用を目指し、導入となった。
Cray Xパワースーツ活用の際は、German Bionic社のIOコネクテッド・プラットフォームを活用する。これは遠隔地からでもブラウザを介して1時間あたりのサポート総量などをデータ確認できるもの。これにより、パワースーツ活用における作業負荷低減だけでなく、スーツ活用の最適な作業シーンを特定できる。将来的には人員配置の最適化につなげることができるという。
食品トレー容器のナンバーワンメーカーであるエフピコの物流会社、エフピコ物流は、35,000アイテム以上の商品の保管・在庫管理、出荷、配送を行う。若年層労働人口の減少などロジスティクス事業を取り巻く環境変化に対応すべく、自動ソーターシステムの導入を始め、物流改善の取り組みを進めている。近い将来「ロボット」「システム」「機械」「人力」が一体となった作業環境で、Cray Xパワースーツや、機械やロボットに任せられることは導入し任せていき、効率を追求していくとしている。
Top Image : © GBS 株式会社