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2025.02.25
知財ニュース
インド宇宙研究機関、宇宙で衛星2機のドッキングに成功

ISRO(インド宇宙研究機関)は、2025年1月16日、SpaDeXミッションにおいて打ち上げた衛星2機のドッキングを正常に完了したと発表した。
SpaDeXミッションは、PSLV(極軌道打ち上げロケット)によって打ち上げた2機の衛星を使用して宇宙でのドッキングを実証する技術実証ミッションだ。
このドッキング技術は、インド人の月面着陸、月からのサンプルの持ち帰り、インド宇宙ステーション(BAS)の建設運用など、インドの宇宙への野望に不可欠なのだという。
SpaDeXミッションの主な目的は、地球低軌道上で2機の衛星のランデブー、ドッキング、およびドッキング解除に必要な技術を開発し、実証することだ。2機の衛星はチェイサー(SDX01)、ターゲット(SDX02)と呼ばれ、それぞれ約220kgとのこと。
2024年12月31日1時30分(日本時間)に打ち上げられ、打ち上げ後、同じ軌道上を約20km離れて飛行し、チェイサーの距離を徐々にターゲットに接近させ、最終的に2機をドッキングする。ドッキング成功後、今後の計画として衛星間の電力伝送を実証し、その後、2機のドッキング解除と分離が行われる計画だ。
このドッキングは2025年1月7日に予定されていたが、問題が発覚し中止。その後、1月9日に再度予定されていたがドリフトが予想以上であることが判明し、こちらも中止。1月16日にドッキングが無事成功した。
このミッションは、打ち上げを予定している「チャンドラヤーン4」のような将来の月探査ミッションに必要な自律ドッキングの先駆けになるとしている。
Top Image : © インド 宇宙研究機関