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2025.02.27
知財ニュース
ティアフォーと日本交通、タクシー活用で自動運転AI強化へ―日本交通の走行データ収集開始、自動運転レベル向上へ

ティアフォーと日本交通は、自動運転AI技術の開発加速に向け、タクシー営業車両を活用した走行データ収集を2025年2月より開始した。自動運転システムの安全性と乗り心地に寄与する人工知能技術の向上を目的としたもので、日本交通のタクシーにティアフォー製の高性能センサー搭載データ記録システム(DRS)を搭載し、東京都内広域で走行データを収集する。
両社は2018年11月から自動運転社会向けデータ収集実験を開始し、2024年7月には業務提携を締結。経産省の補助金を受け、ロボットタクシー普及に向けたサービスモデルの確立に注力している。
今回のデータ収集では、ティアフォーが提唱する協調的機械学習ソリューション(Co-MLOps)を活用し、高品質なデータセットを構築。このデータセットは、自動車業界をはじめとするパートナー企業に提供され、自動運転AI開発を促進するという。
今後は、両社の協業を深め、日本の社会課題解決に貢献するロボットタクシー事業の可能性を探っていく。ティアフォーは、ロボットタクシーの実証データを活用して自動運転レベル4相当の車両開発を進めており、日本交通とは当面、乗務員が運転席に着座する形での「モビリティハブ型」サービス実証で連携し、地域活性化やロボットタクシー導入プロセスの検討を行うという。
成果は、ティアフォーの自動運転システムのリファレンスデザインとして活用される。自動運転分野への新規参入をサポートするだけでなく、政府が推進するモビリティDXや自動運転レベル4の社会実装を加速させることが期待されている。
Top Image : © 株式会社 ティアフォー