News

2025.06.27

知財ニュース

ヘラルボニー、世界最高峰のカンヌライオンズで「Glass: The Lion for Change」ゴールド受賞

main s

株式会社ヘラルボニーは、2025年6月16日から20日にフランス・カンヌで開催された世界最大級のクリエイティビティの祭典「カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル(Cannes Lions International Festival of Creativity)」にて、「Glass: The Lion for Change」ゴールドを受賞した。

へラルボニーがゴールドに選出された「Glass: The Lion for Change」は、カンヌライオンズの中でも特に「ブランドのパーパスを超えて、創造的なコミュニケーションを通じて文化を変革し、社会に変化をもたらし、世界にポジティブな影響を与えるクリエイティブ」を称える部門だ。

今年は世界中から251作品の応募(エントリー数は前年比53%増)があり、Apple、Nike、AXAなどのグローバル企業の作品もショートリストに並ぶなか、持続性のあるビジネスモデルや、ソーシャルインパクトが評価され、ヘラルボニーがゴールドに選出された。

また、「SDGs部門」でもショートリストにノミネートされている。

受賞結果はこちら

※「Glass: The Lion for Change」の受賞は、グランプリ1作品、ゴールド1作品、シルバー2作品、ブロンズ4作品が選出。

sub5 s カンヌライオンズ2025公式プログラムの電通セミナー登壇の様子(左から、電通・長谷川輝波、るんびにい美術館・板垣崇志、るんびにい美術館・小林覚、ヘラルボニー・松田崇弥、松田翔太、松田妙子、松田文弥)

sub3 s

創業から7年を迎えようとしているヘラルボニーは「異彩を、放て。」をミッションに、障害のある作家の唯一無二の独創的なアートを生み出す才能を異彩と捉え、障害のイメージ変容とすべての人がありのままに生きられる社会の実現を目指し活動してきた。

さらに、ヘラルボニーは、2024年7月にフランス・パリに子会社「HERALBONY EUROPE」を設立。アートIPを活用したグローバル展開を加速させている。クリエイティブカンパニーとして、日本にとどまらず、海外においてもヨーロッパを中心に世界中の作家との関係性を強化し、グローバル企業とのコラボレーションを生み出していくとしている。

カンヌライオンズの受賞式では、ヘラルボニー代表取締役である松田崇弥氏がプレゼンテーションを行い、同社の活動の核心を語った。プレゼン中、松田氏は自身の兄である松田翔太氏に感謝の意を示し、ヘラルボニーが成し遂げた成功を全ての関係者と共に祝った。松田氏は「世界が味方になっている」と感じ、涙をこらえながらも、ヘラルボニーの未来への強い決意を表明した。


コメント

株式会社ヘラルボニー Co-CEO 松田 崇弥

「Time's up, please finish.」

その言葉とともに、2025年6月16日、フランス・カンヌのグラス部門における審査員プレゼンテーションは、幕を下ろしました。

本来、最後に紹介されるはずだった、ヘラルボニーの真の創業者である兄・松田翔太を、紹介できることはありませんでした。

「Please welcome Satoru Kobayashi !!!!!」

プレゼンテーション途中、日本から共に乗り込んだ作家・小林覚氏を紹介すると、彼は脱いでいたサンダルを履き直しており、むしろ誰よりも低い姿勢で立ち上がることもありませんでした。

人生初の英語プレゼン、HERALBONY EUROPE 代表・忍岡真理恵とのタッグにより支えられたのですが、私のつたない英語により、時間オーバーまでしてしまった、果たして大丈夫だったのだろうか…。不安でいっぱいの中、質疑応答の10分間が始まりました。そして最後の質問へ。

「Time's up, but what were you actually trying to say? (時間切れになったけれど、本当は、何を伝えようとしていたの?)」

会場が、どよめきました。審査員から、助け船の質問が届いたのです。

「The true founder HERALBONY, my brother Shota Matsuda! Stand up, please !!!!(真の創業者である翔太です、立ってください!)」

「立ってください」とお願いしたはずなのに、なぜか壇上に向かってきた翔太さん。何かしゃべりたかったのでしょうか。「違うよ翔太さん。前に来なくていいんだよ。立って!」そんなやりとりをしている間も、会場にはやさしい空気が、確かに流れていました。

そして、そんなあたたかい質問をしてくれた審査員を見たとき、彼の目から涙が流れていることにやっと気づきました。プレゼンを無事終えることに必死すぎて、泣いていることに自分でも気づくことができなかったのです。

これは「世界が味方になっている」そう確信した瞬間でした。

創業から来月で7年を迎えます。

その集大成は、カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル・グラス部門「ゴールドライオン」です。

HERALBONY EUROPE CEO 忍岡 真理恵

カンヌ現地で行われたGlass部門の最終審査ではこれ以上はないというほど完璧なプレゼンができました。完璧、というのはミスがなかったのではありません。

観客席にいた作家の小林覚さんや松田翔太さんが起こすイレギュラーも含めて、会場の雰囲気がヘラルボニーのホームかのような一体感のある最高の時間でした。

ピッチしていてこんなに、優しく応援してもらっている気持ちになるのは初めてでした。審査されているはずなのに、一人一人とつながっている感覚がありました。

ファイナリストに残ってから2週間。最後の最後まで、チーム全体で十分にやりきったと胸を張れる練習量をこなしてきました。

子供の頃の出来事、ヘラルボニーを創業し世界の多様な作家と会い、世界展開を確信するまでを熱を込めて話す松田のピッチは英語ネイティブではないながらもただならぬ迫力があり、審査員も黙ってただ引き込まれていました。

私のパートでは、ビジネスモデルとしての可能性や、事業がお金を超えた社会的意味を持つこと、グローバルな展開の現実味などをお伝えしました。審査員があまりにも頷いてくださるので、順に一人ずつ顔を見ながら直接語りかけていきました。終わったあとには涙が湧いてきて、泣きながら退場。

ここまでヘラルボニーに関わった何人もの方がそれぞれの祈りと想いを込めて繋いできた重いバトンを、最後の走者として絶対落としてはならないという気持ちで迎えた本番。

しかし、走り切ったらゴールテープの横で審査員の人たちが全力で応援してくれていた。みんなのバトンは確かにカンヌに届きました。私たちの夢はまだ始まったばかりです。ゴールドを取れたことに心から感謝して、次の夢を目指して進んでいきます。

「この受賞は、すべての"あなた"とともに。」

sub6 カンヌライオンズGOLDオメデトウ(ヘラルボニー契約作家 小林覚)

世界最高峰のクリエイティブの祭典・カンヌライオンズの舞台。

そのステージに立ったのは、ヘラルボニーに関わるすべての人でした。

アートを生み出した人も、社会へ届けた人も、
影で支えてくれた人も、信じてくれた人も——。

「Glass: The Lion for Change」ゴールド受賞のトロフィーは、

ヘラルボニーに関わるすべての人たちと一緒に受け取ったものです。

sub7

【ビジネスパートナーであり、異彩を放つアーティスト達】

Ackey / Aki Onozaki / Akiko Shirotani / Asuka Tazaki / Atsuhito Fujiki / Chihiro Yagyu / Chikara Akagi / Chizuru Fuyusawa / Daichi Sakamoto / Daiki Ito / Daisuke Katayose / Daisuke Shibuta / Daisuke Uejima / Eri Nitta / Etsuko Oyama / fuco: / Fujiko Tomisawa / Fumi Takada / Fumie Shimaoka / GAMON / Haruka Asano / Haruka Mori / Hashimoto Yoshie / Hideaki Yoshikawa / Hideko Tomoda / Higuchi Yunosuke / Hiroko Kawabe / Hiroo Suzuki / Hiroshi Yoshida / Hiroya Oji / Hiroya Uezato / Hiroyuki Nakamoto / Hiroyuki Ukai / Hitoshi Shimazu / Ikkei Okukameya / Ikumi / Ikuru Kudo / Juri / Kaede Wajima / Kahoru Sugimoto / KANA / Kanta Wajima / Kaori Sakurai / Kaoru Iga / Katsumi Sasayama / Katsuya Kamesawa / Kayano Tanida / Kazuki Noguchi / Kazuko Syuto / Kazumi Kamae / Kazuya Suzuki / Kei Sugahara / Keigo Mitsui / Keiichi Morishita / Keisuke Mori / Keita Kagaya / Kenji Kawakami / Kenji Suzuki / Kentaro Kinjo / Kiyomi Hoshi / Kiyoshi Yaegashi / Kodai Hiwatashi / Kohei Sato / Koichi Tsuchiya / Koji Endo / Kosuke Yamamoto / Kota Kimura / Kota Ooshiro / Kouji Kon / Kurumi Ikeda / Madoka Nishimura / Maho Kikuchi / Mai Endo / Mai Miyamoto / marina / Masaharu Hiyoshi / Masaharu Honda / Masahiko Kimura / Masahiko Sato / Masahiro Fukui / Masahiro Ogawa / Masaki Mori / Masaki Watanabe / Masami Yamagiwa / Masamichi Ichimura / Masao Fujimori / Masaomi Aoki / Masaru Tsuchiya / Masayuki Shikano / Mayumi Matsumoto / Michiko Koyama / Michiyo Yaegashi / Midori Kudo / Minami Masaoka / Minami Takahashi / Mineo Ito / Miriam Hosner / Misaki Oya / Miyu Ishihara / Miyuki Higo / Mizuki Sonoda / Momoko Eguchi / Momoko Nakagawa / Moriya Kishaba / Nana Yamazaki / Nanami Sasahara / Naoki Watanabe / Naoto Iguchi / Norimichi / Nozomi Fujita / Reiko Aoki / Rikuto Yoshida / Ryo Nakao / Ryosuke Kon / Sachiko Miyazawa / Sanae Sasaki / SATO / Satomi Iwahori / Satoru Kobayashi / Satoshi Morita / Sayaka Sanpei / Seijiro Ishikawa / Seiko Yamashita / Shigaku Mizukami / Shigetaka Wada / Shihaku / Shiho Saito / Shinichiro Tarui / Shintaro Aoki / Shion Nishimura / Shotaro Takeuchi / Shu Toriyama / Shunichi Iwase / Sumie Akiyama / Taisuke Kinugasa / Takafumi Yamane / Takahiro Kimura / Takashi Anzai / Takeru Aoki / Takeshi Shimizu / Takuma Hayakawa / Takuya Shibayama / Takuya Tamura / Teppei Kasahara / Teruhisa Sato / Tetsuya Iizuka / Tomihiro Watanabe / Toshio Katahira / Toshio Okamoto / Toshiya Nakajima / Tsukasa Sato / Uchiyama.K / XL / Yasue Hitoshi / Yasuhiro Kobayashi / Yasutaka Minami / Yawara Takeguchi / Yoriko Kotera / Yoshihiro Shimoma / Yoshikazu Ookame / Yoshimi Kuramochi / Yoshiteru Horiguchi / Yoshiyuki Fukuda / Yoshiyuki Hashimoto / Yosuke Katsuma / Yu Takada / Yuh Mitani / Yuji Mori / Yuki Ino / Yuki Kato / Yuki Kawakami / Yuki Sugimura / Yukihiro Kokubo / Yukihito Okabe / Yukinori Watanabe / Yukio Watanabe / Yukito Miyashita / Yuma Hayashi / Yumiko Nakanishi / Yurika / Yurika Miyagi / Yuta Nakai

※ヘラルボニーとの関係性がウェブサイト上で公開されている人々のみ掲載

Team HERALBONY

sub8 ※2025年6月現在、社員・業務委託・アルバイト・パートなど、さまざまな業務形態で働くメンバーのうち、掲載に許諾した人々の名前のみを記載

sub10

プレスリリースはこちら

Top Image : © 株式会社 ヘラルボニー

広告