News

2025.02.21

知財ニュース

アメリカ空軍、輸送機に3Dプリントのマイクロベーンを取り付け燃料消費を1,400万ドル以上節約可能に

01 C17

AFRL(空軍研究所)は、アメリカ空軍が運用している輸送機「C-17 グローブマスター III」に3Dプリントで作られたマイクロベーンを取り付けることで、燃料消費が減少したと発表した。

01 C17

「C-17 グローブマスター III」は、マクドネル・ダグラス(現在のボーイング)の輸送機で、1990年代以降、世界中のあらゆる作戦で貨物を輸送してきた。

「C-17 グローブマスター III」は、胴体後部にある貨物ドア部分が上向きのデザインになっており、それによって空気抵抗が生じるとのだという。今回、約4x16インチの大きさで、薄いブレードのような3Dプリントのマイクロベーンを12枚作り、強力な接着剤で外装後部に取り付けられた。

これにより、飛行中の空気抵抗を減らし、抗力と燃料消費が1%減少したのだという。国防省は年間1,400万ドル以上を節約できると同時に、航空機の性能も向上するとしている。

02 C17

物流上の制約とミッション距離の延長により作戦即応性が脅かされる大国間の競争の時代において、燃料は勝敗に重要で、戦略的に不可欠な要素なのだという。空軍のRoberto Guerrero氏は「マイクロベーンなどの最新技術を旧式の航空機に追加することで、燃料費を数百万ドル節約し、大国間の競争の時代に競争力を維持するために不可欠な能力を構築している。」と述べている。

現在、6機が全機配備前の最終段階であるロジスティクス・サービス・アセスメント(LSA)のために改修中で、チャールストン基地で最後の2機が改修された後、6ヶ月間のLSAが開始され、マイクロベーンの使用をC-17事業全体に拡大することが目的だとしている。

ニュースリリースはこちら

Top Image : © AFRL

広告