News
2025.05.09
知財ニュース
桃谷順天館、未来型スキンケアシステム「SKIN VOICE」を大阪万博で公開―大阪大・神戸大との共同研究

創業から140年にわたり美と健康を追求してきた株式会社桃谷順天館は、6月10日から16日まで、2025大阪・関西万博の「大阪ヘルスケアパビリオン」展示・出展ゾーン リボーンチャレンジにおいて、「未来の生活スタイル~スマートルーム~」と題した展示を行うことを発表した。
展示では、大阪大学大学院医学系研究科の濵田吉之輔特任教授、神戸大学大学院工学研究科の寺田努教授との共同研究によって開発された独自の技術「SKIN VOICE」が提案され、肌トラブルのない未来を目指す取り組みが紹介される予定。
「SKIN VOICE」は、様々なセンサーが内蔵されたセンサーデバイスとそれに合わせて化粧水を噴出するシューターデバイスを合わせたシステム。肌トラブルの元となる乾燥やバリア機能の低下を感知すると、適切な化粧水を選択し、超微粒子化された状態で噴霧する。
万博に先立ち4月10日には、プレ展示会が大阪シティ信用金庫本店2階大ホールにて開催され、体験型展示のデモンストレーションや映像型展示の試写などが行われた。
「SKIN VOICE」は、様々なセンサーが内蔵されたセンサーデバイスと、それと連携して化粧水を噴霧するシューターデバイスを組み合わせたシステム。
センサーデバイスを装着することで、24時間肌の状態が測定・記録され、自身では気づかないような微細な変化も検知。肌の乾燥やバリア機能の低下といった肌トラブルの兆候を感知すると、シューターデバイスが適切な化粧水を選択し、超微粒子化された状態で肌へ噴霧するという。シューター型デバイスに搭載される化粧水には、大阪大学大学院医学系研究科の濵田特任教授との共同研究の成果である、桃谷順天館オリジナルのC3ペプチドが使用されている。
万博での体験では、実際に肌が濡れるような体験はないものの、香りを中心に「SKIN VOICE」を感じられるような演出が予定されている。
近年、肌の健康を維持するためには、肌の状態を把握し、その時々の状態に応じた適切なケアが重要であることが認識されている。しかし、従来の経皮水分蒸散量などの定量的な指標を測定するには、大型で高価な機器が必要であり、日常生活における継続的な測定は困難だった。
この課題に対し桃谷順天館は、日常的に肌測定が可能なメガネ型デバイスと、肌トラブルの原因に対して素早く化粧水を届けるシューター型デバイスを開発。肌の健康をサポートするメガネ型デバイスは、神戸大学大学院工学研究科の塚本・寺田研究室が開発した技術を基に、測定機器データとの比較や肌状態の判定システムが共同研究によって開発された。
開発担当者の桃谷順天館 桃谷総合文化研究所所長 杉野 哲造氏は、「未来には高齢化や環境問題などの課題もあるが、再生医療やテクノロジーの進化など、私たちの生活を美しく豊かにする技術もたくさん生まれている。それらの技術が集まり、体験できるのが万博。ぜひ会場にお越しいただき、 世界中から集まったワクワクする未来を体感してほしい」とコメントしている。
Top Image : © 株式会社 桃谷順天館