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2024.10.31

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アドビ、動画生成AI「Firefly Video Model」ベータ版をリリース―Premiere Pro搭載も予定

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Adobeは、商用利用を前提とした動画生成AI「Firefly Video Model」のベータ版の提供を開始すると、10月14日に行われたクリエイティブカンファレンスイベント「Adobe MAX」で発表した。

すでに「Firefly Video Model」では、同サービス内の機能「Text-to-Video」と「Image-to-Video」のベータ版をウェブアプリ版で公開中で、ウェイトリストに掲載されていたユーザーのみアクセスできる。

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「Text-to-Video」は、生成したい内容をテキストで指示するだけで、映画風やアニメーションなど様々なスタイルの動画を生成できるというもの。さらに「カメラ コントロール」機能で、カメラアングルや動きを調整することも可能。

「Image-to-Video」は、「Text-to-Video」の機能からさらに踏み込み、テキストに加えて参照画像を使用することで、より高精度な動画も生成できる。例えば、既存の画像からBロールを作成したり、静止画から動画を生成するということも可能。

現在、ベータ版はウェイトリストに登録したユーザーに限定公開されており、生成可能な動画は最大5秒、解像度は720p、フレームレートは24fps。

生成時間はおよそ90秒だが、Adobeは短縮化のための「ターボモード」を開発中で、将来的には、動画編集ソフト「Premiere Pro」への搭載も計画されている。Premiere Proでは、まずGenerative Extend(生成拡張)がリリースされる予定で、クリップの前後をAIで生成し延長できるというもので、映像を約2秒間延長できるという。

他のタイプのFirefly生成AIモデルと同様に、Adobe Firefly Video Modelは安全に商用利用できる設計となっており、使用許可を得たコンテンツのみでトレーニングされている。また、生成されたコンテンツには作成者の情報やSNSリンク、AIで生成したか否かを示す「Content Credentials」を埋め込むことができるとしており、コンテンツの真正性を保証するという。

Firefly Video Modelの一般向けリリース日は明らかにされていない。Adobeは、Firefly Video Modelがクリエイターの創造性をさらに拡張するツールとなることに期待を示しており、今後の展開に注目が集まる。

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Top Image : © Adobe

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