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2021.08.03
知財ニュース
地下鉄の号車ごとのリアルタイム混雑情報を配信開始─東京メトロがアプリで提供
東京地下鉄(東京メトロ)は7月14日より、銀座線・丸の内線の「号車ごとのリアルタイム混雑状況」をアプリで配信開始した。専用アプリの「東京メトロmy!アプリ」内で確認したい列車を選択すると、リアルタイムで号車ごとの混雑状況が表示される。配信対象は銀座線・丸の内線の全駅間。東京メトロはコロナ環境下でも安心・快適な地下鉄の利用ができるよう、2021年度内を目途に、銀座線・丸の内線以外の路線での配信を目指して取組んでいくという。
リアルタイム混雑状況のシステム概要は以下の通り。奥行きの情報を取得する深度センサーを内蔵した「デプスカメラ」で車両側面を撮影し、データをクラウドサーバーへ送信。混雑画像データで機械学習させたAIが混雑状況を算出し、リアルタイムでアプリに配信する。
アプリでは、銀座線・丸の内線の各駅間でリアルタイムに実測した混雑状況と、実測値から予測した今後の混雑状況を、号車ごとに表示する。混雑状況は4段階(座席に座れる程度/ゆったりたてる程度/肩が触れ合う程度/かなり込み合っている)で分類し提供する。
東京メトロはこれまで、改札利用者数の実績データから時間帯(30分単位)の混雑状況を推計し、列車・改札口の混雑状況の配信を行ってきた。今回開始する号車ごとのリアルタイム混雑状況は追加機能として提供し、既存の情報配信も引き続き行うという。
コロナ環境下で、混雑状況可視化サービスはあらゆる分野で需要が増している。コロナの状況改善が見えない現在において、「混雑」をテーマにしたテクノロジーの進化はまだまだ続きそうだ。
Top Image : ©東京地下鉄株式会社