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2025.07.17
知財ニュース
東京都が英語教育にDeepL導入、AIが教員と生徒を支援

東京都教育委員会は、都立高校の英語教育を革新するため、都立高校等に言語AIの先進企業DeepLのAIライティング、翻訳支援ツールを導入したことを発表した。
この取り組みは、AIを活用して生徒の英語力を向上させると同時に、教員の負担を軽減することを目的としており、日本の教育分野におけるDeepLの大規模導入はこれが初めての事例となる。
今回の取り組みは、「AIを活用した英語教育の充実事業」として、は2025年4月から都立高校15校で開始されており、すでに1万人以上の生徒と教職員が、AIによる文章作成支援ツール「DeepL Write Pro」と高精度な「DeepL翻訳」を英語学習や業務に活用している。
生徒が書いた英文をAIがリアルタイムで添削し、より自然で適切な表現を提案してくれるため、生徒は「書く力」と「思考力」を実践的に養うことができる。一方、教員は教材準備の効率化や、これまで難しかった生徒一人ひとりへの個別フィードバックが可能になり、より質の高い教育に集中できるようになるという。
東京都教育委員会のグローバル人材育成部国際教育推進担当課長 宮﨑智氏は、「AIの活用により、生徒が自信を持って英語で発信できるようになることを期待している」と述べ、最新技術で最適な学びの環境を整えていく姿勢を示した。また、DeepLのCEO、ヤロスワフ・クテロフスキー氏は「言語は"壁"ではなく"橋"であるべき。この連携が教室にいるすべての人に新たな可能性を広げる機会となることを期待する」とコメントしている。
AIと教育が本格的に融合したこの先進的な取り組みは、未来を担う子どもたちの可能性を広げ、日本の英語教育のあり方に大きな影響を与えるものとして注目されている。
Top Image : © DeepL