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2025.01.20
知財ニュース
JR東海と積水化学、ペロブスカイト太陽電池付き防音壁の試作品を完成―1月から実証実験を開始
JR東海と積水化学工業は、再生可能エネルギー活用の一環として、東海道新幹線沿線の防音壁に設置可能なペロブスカイト太陽電池の共同開発を進め、試作品を完成させた。今後は実用化に向けて、JR東海の小牧研究施設等で実証実験を行う。
JR東海はCO2排出量実質ゼロを目指しており、積水化学は耐久性と製造プロセスを確立したフィルム型ペロブスカイト太陽電池の技術を持つ。
両社は、日当たりの良い防音壁を太陽光発電に活用するというアイデアに着目し、共同開発に着手。列車の通過による振動や風圧等を受ける条件下で使用できる必要があるため、軽量で柔軟なフィルム型ペロブスカイト太陽電池に着目した。
防音壁は寿命が長いため、長期利用を想定し、メンテナンスにおいて太陽電池のみを取り替えることを想定し、防音壁から容易に取り外し可能な構造とした(特許出願済)。
2025年1月からはJR東海の小牧研究施設で実証実験がスタートし、列車通過時の振動や風圧への耐久性、発電性能、施工性を検証する。両社は、将来的には発電した電気を駅などで活用することを目指し、取り組みを進めていく。
Top Image : © 積水化学工業 株式会社