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2025.02.14
知財ニュース
IoTスマートゴミ箱「SmaGO」に環境配慮型素材「LIMEX」を採用―フォーステックとTBMが業務提携を開始
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環境配慮素材「LIMEX」の開発や資源循環ビジネスを展開する株式会社TBMと、IoTスマートゴミ箱「SmaGO」の設置に取り組む株式会社フォーステックは、サーキュラー・エコノミー(循環経済)の実現に向けた業務提携を開始した。
LIMEXとは炭酸カルシウムを主成分とした環境配慮型素材で、プラスチックや紙の代替として使用することができるもの。プラスチックや紙を製造する際に使用する石油、水、森林資源といった資源の保全に貢献することができ、環境性能の評価が高く、世界が認める日本の技術として注目が集まっている。
「SmaGO」は、フォーステックが展開する、IoTスマートゴミ箱。太陽光発電機・蓄電機能を備えており、溜まったゴミ箱のゴミを1/5に圧縮する。また、通信機能により設置場所周辺のゴミの集積状況を管理・分析できるため、効率的なゴミの回収作業が可能になる。
今回、両社の提携に基づき、主に3つの取り組みが実施される。
まず、SmaGOのラッピングシートとゴミ袋にLIMEXを採用することで、プラスチック使用量とCO2排出量を削減し、コスト削減も実現。既に東京・表参道と大阪・道頓堀のSmaGOで試験導入が開始されている。
次に、両社の顧客基盤を活かし、相互に顧客を紹介したり製品を代理販売することで、LIMEX製品の普及とSmaGOの設置拡大を同時に推進する。
そして、両社は資源循環推進協議会のワーキンググループで協働し、特に横須賀・三浦半島エリアをモデルケースとして、観光客増加に伴うゴミ問題の解決に取り組んでいく。具体的には、社会実証・実装フィールドに指定されている横須賀・三浦半島エリアの近年のインバウンド需要の高まりを踏まえて、オーバーツーリズムの未然防止・抑制、ゴミの増加やポイ捨ての課題解決を図る他、ゴミの分別率やマナー向上のための「スマートピクトグラム」の開発などを検討中。
TBMは、石灰石を主原料とするLIMEXの普及や国内最大級のプラスチックリサイクル工場の運営などを通じて環境問題に取り組んでおり、フォーステックは、SmaGOの設置によりゴミ回収の効率化やCO2削減など都市環境の改善を目指している。両社は今回の提携を通じて、資源保全や廃棄物の資源循環を推進し、脱炭素社会の実現に貢献していく方針だ。
Top Image : © 株式会社 TBM