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2023.03.30
知財ニュース
会計サービスのfreee、書店経営に参入─テック系本屋「透明本屋」をオープン、経営状況を“明け透け”に公開

freee株式会社は2023年3月9日、子会社として透明書店株式会社を設立したことを発表した。4月下旬に、東京都台東区・蔵前にテック系本屋「透明書店」の出店を予定している。
「透明書店」は、店名の通りすべてを「透明」にしていく本屋。月々の売上などの経営状況から、「従業員を増やした」「備品のための経費が足りない」「棚の向きを変えた」といった日々の施策や出来事まで、包み隠さずクリアに伝えていく。
同社では、子会社を通じてfreee自らが実店舗の書店を経営し、同社の社員がバックオフィス業務を経験することで、スモールビジネスの実情とユーザーを理解し、そこで得た体験を自社サービスへ反映する予定。加えて、書店経営の失敗談や成功体験など経営にまつわる“明け透けな”情報を、noteの無料メンバーシップ「透明書店バックヤード」で公開していく。
近年、書店の減少が世界的に危惧され続けてきたが、アメリカや国内ではむしろ独立系書店が増加を続けている。一方、書店はいまだに紙やFAXで業務が行われており、DXの余地が大きいと言われている。同社では、「透明書店」をテクノロジーの実験場として活用し、同社のサービスやChatGPTなどのAI技術も活用することで、書店運営のDXを推進する。業務の改善で生まれた時間でより注力すべき業務に取り組むことで、業界発展の可能性を広げ、伝えていく。
freeeではこれまで出版レーベル「freee出版」を通じ、スモールビジネスに携わる人たちが自然体で自由に経営できる情報や知見を発信してきた。今後もスモールビジネスを経営していくとともに、より多様な手段でスモールビジネスの魅力と可能性を伝えていくとしている。
Top Image : © freee 株式会社