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2025.09.26

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フィンランド、世界最大の砂電池の稼働を開始

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フィンランドのポーラーナイト・エナジー社は、世界最大の砂電池の稼働を開始したと発表した。

砂電池(サンドバッテリー)は、ポーラーナイト・エナジー社が開発したもので、砂などの材料を蓄熱媒体とする大規模高温蓄熱システムだ。再生可能エネルギーの余剰電力を使用して砂を約600℃まで加熱することで、砂に熱を蓄える。この蓄えられた熱は、熱交換器を介して放出され、温水、蒸気などを生成することができる。

今回建設された砂電池は、高さ約13メートル、幅約15メートルの世界最大の砂電池で、フィンランドのポルナイネンに設置されている。約2,000トンの砕いたソープストーンを蓄熱材として利用しており、夏季にはポルナイネンの熱需要のほぼ1ヶ月分、冬季には約1週間分を賄うことができるのだという。1MWの熱発電と100MWhの蓄電容量を備え、2022年にカンカーンペーに開設された砂バッテリーの10倍の規模になるとのことだ。

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この稼働開始により、ポルナイネンの暖房ネットワークにおける石油の使用は段階的に廃止され、木質チップの消費量は約60%削減されるとしている。既存のバイオマスボイラーは引き続きバックアップとして機能し、需要ピーク時にサンドバッテリーを支える予定だ。

プレスリリースはこちら

砂電池(サンドバッテリー)についてはこちら

Top Image : © Polar Night Energy

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