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2025.07.18
知財ニュース
三谷産業、バーチャルヒューマンを「AI社外取締役」候補者に内定―「北斗泰山」氏、永遠の42歳

石川県金沢市に本社を置く複合商社の三谷産業株式会社が、AIを搭載したバーチャルヒューマン「北斗泰山」氏を、2026年6月に新設予定の「AI社外取締役」候補者として内定したと発表した。
企業の重要な意思決定の場にAIが人間の姿で参加するのは日本初であり、経営のあり方に一石を投じる先進的な試みとなる。
「北斗泰山」氏は、バーチャルヒューマンAIカンパニーAww Inc.と三谷産業によって生み出されたデジタル的存在で、初期知識体系として古代中国の兵法書「孫子」がプリセットされている。
今後は東洋思想や哲学、倫理観などを学習し、現代経営と古典の知恵を融合させた独自の視点から、取締役会、経営会議などの重要な会議で助言や提言を行っていく予定。法的要件を満たす取締役とは扱わないものの、人間らしい表情や声色を持つAIが会議に参加することで、人間の参加者にも新たな気づきや発想が生まれることが期待されている。
三谷産業は以前から全社的にAI活用を推進している。三谷忠照社長は、「一見すると荒唐無稽な企画に思えるかもしれないが、誤解を恐れず、新たな価値創造に挑戦したい」とコメント。AIと人間が共創する次世代の経営スタイルを模索する、このユニークなチャレンジに注目が集まっている。
Top Image : © 三谷産業 株式会社