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2021.11.02
知財ニュース
富士通の実践知が詰まったデザイン思考のテキストブックが公開─ミラノ工科大学のフィロソフィーが融合
富士通のこれまでの実践から得られたノウハウと、イタリアのミラノ工科大学デザインスクールPOLI.Designの研究成果やフィロソフィーを組み合わせた、デザイン思考のテキストブック『Transformation by Design デジタルトランスフォーメーションに挑戦するデザイン戦略とサービスプランニング』(日本語版・英語版)がWeb公開された。
富士通は、グローバルでリーダーとなれるようなデザイン思考人材をリージョンごとに育てることを目標に、約5年前から人材育成プログラムの制定・実行に取り組んできた。このための教材の一環として、また実務でデザイン思考を活用するときの副読本として制作したのが、今回公開された『Transformation by Design』である。
『Transformation by Design』はPDFで閲覧可能となっており、5章で構成されている。
Chapter1:今日のデザインとその役割
デザインの意味や進化、新たな役割や価値について
Chapter2:デザイン思考とその進化
デザイン思考の誕生、4つのモデル、富士通のアプローチである富士通ヒューマンセントリック・エクスペリエンスデザイン(HXD)について
Chapter 3:デザインとAI/デジタルトランスフォーメーションの時代に
今なぜデジタルフォーメーションなのか、AIの台頭、AIによるイノベーションとデザインの役割について
Chapter4:未来を描き出す/シナリオ手法
この不確実な時代に未来を描き出す「未来学」のシナリオ手法について、ステップごとに順を追って説明
Chapter5:形のないものをデザインする/サービスデザインの方法論とツール
サービスデザインについてとそのツール(ユーザーペルソナ、ジャーニーマップ、など)を紹介
各章の終わりには、Key Takeawaysとしてまとめを掲載、まずはここだけを読んで要点を掴むこともできる。
また章と章の間には、Fujitsu Case Studyとして、イギリス・日本・タイ・ノルウェーなど世界中でこれまで実践してきた富士通の先進的な取り組みが計10件紹介されており、5章にはすぐに役立つテンプレートも紹介されている。
教養としてのデザイン史を知る、知らない用語を調べる、これまで培ってきた実践経験を系統立てる指針として、多様な学びが得られる副読本『Transformation by Design』。興味がある方はぜひ目を通してみてはいかがだろうか。
Top Image : © 富士通株式会社