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2022.05.19

知財ニュース

患者自ら装着可能な着衣型心電計測システムによる心電検査を実用化、保険適用開始

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慶應義塾大学病院が株式会社Xenomaと共同で開発した、患者自ら装着可能な着衣型ホルター心電計の保険適用が2022年3月1日より開始された。これにより、従来必須であった計測開始時と終了時の来院を要しない郵送による検査の実施が可能となる。

長時間心電検査は不整脈や虚血の検出などに頻繁に使用され、循環器領域で汎用される検査だ。装着・取り外しに医療従事者を必要とするため、来院日数の増加や、ケーブルや記録機によって検査中の動作が制約されるなど、従来のホルター心電計による計測にはさまざまな課題があった。

これらの課題を解決するため、慶應義塾大学病院とXenomaは専門的知識を有さない受診者でも自身で装着が可能な3誘導の心電計測システムを共同で開発した。

医療機関において長時間心電検査の処方を受けた受診者は、今回開発されたe-skin ECG 計測用シャツを着用し、当該シャツにe-skin ECGデータレコーダを装着し計測でき、受診者が検査キットを返送後、心電データの解析結果がXenomaから医療機関に提供され、当該解析結果をもとに医師による診断が行われる。

実用化にあたってはXenomaが主体となって検査キットの提供やデータ解析を行う。医療機関からの検査申込は2022年5月より受付を開始するとのことだ。

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この着衣型震電計測システムは、は内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム「AIホスピタルによる高度診断・治療システム」に関する研究に基づき開発されたもの。

専門的知識を有さない受診者でも汎用性の高い3誘導での計測を自ら実施することを可能にした主たる要素はe-skin ECG 計測用シャツのデザインにあり、慶應義塾とXenomaの共同の意匠として2020年11月に登録されたとのこと。

さらに、慶應義塾大学病院での実証実験を経てe-skin ECGデータレコーダが2022年1月にクラスⅡの医療機器として認証を取得し、保険適用が開始された。これにより、医療機関での実用化に向けて制度上必要な準備が整ったという。

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Top Image : © 株式会社 Xenoma

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