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2022.11.02
知財ニュース
チームラボ初のNFT作品「Matter is Void」、タイムズスクエアのビルボードで公開
アート集団チームラボの初のNFT作品「Matter is Void」が、ミュージシャン・作詞家でコンテンポラリーカルチャーのクリエイターとしても知られるGrimes(グライムス)によってシリーズ構成うち1作品の言葉が書き換えられる行程を経て、10月13日(木)にニューヨーク市タイムズ・スクエアのビルボードで公開された。
NFT作品シリーズ「Matter is Void」は、誰でもダウンロードし所有できること、また、NFT所有者によって文字が書き換えられることが最大の特徴。10月20日よりペースギャラリーのNFTプラットフォーム「Pace Verso」(ペース・バーソ)で販売開始した。
また、タイムズ・スクエアでの公開に加え、世界最大級の現代アートフェア「アート・バーゼル」がパリで初開催する「Paris+ par Art Basel」でも、10月20日(木)から10月23日(土)まで展示された。
(※ ニューヨーク市でのビルボード展示は、世界最大のオンラインアートプラットフォームArtsy、Outfront Media社、Pace Versoによる共同企画)
グライムスによって書き換えられた作品《Matter is Void - Fire》の文字は「Paper Burns As I Write」(意:私が書くにつれ紙は燃える)と書かれている。
本プロジェクトは、「Matter is Void(意:物質は空虚)」などと書かれた7つのNFT作品で構成される。
7作品それぞれ購入可能なNFTは1つだが、NFTを所有している・いないにかかわらず、作品自体は誰でもダウンロードし所有することができる。つまり、NFTによって作品の唯一性は付与されず、NFTの所有の有無にかかわらず、ダウンロードされた作品は、何も区別することはできず、全て本物とみなされるという。
作品には、チームラボによって「Matter is Void」と書かれている。しかし、この作品のNFT所有者は、作品内の言葉を自由に書き換えることができる。この変更は、世界中の人がダウンロードして所有している全ての作品に反映され、その言葉に書き変わる設計だ。
本作品は、NFT所有者の言葉により作品の価値が変化するだけでなく、その言葉に価値があれば作品を所有する人は増え、その言葉に価値がなければ作品を飾る人はいなくなるだろうことや、多くの人が見ている作品を書き変える価値は高いかもしれないが、誰も表示していない作品を書き変える価値は低くなるかもしれないという考察に基づき、NFT作品の価値が変化すること、作品を「所有することの価値」について問いかけるものとなっている。
Matter is Void
teamLab, 2022, Digital Work, Endless
https://www.teamlab.art/jp/e/matterisvoid/
作品ダウンロード:
https://www.teamlab.art/matter-is-void-owner/download/
Pace Versoにて販売:
Top Image : ©︎ チームラボ 株式会社