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2022.01.17
知財ニュース
作物栽培システム「宙農」で宇宙農業と地球の循環型農業の発展を目指すTOWINGがプレシリーズAで約1.4億円の資金調達
循環型栽培のシステム開発を展開する株式会社TOWINGは、12月20日にプレシリーズAラウンドにて第三者割当増資による約1.4億円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、Beyond Next Ventures、epiST Ventures、NOBUNAGAキャピタルビレッジだ。今回の調達により、累計調達額は約1.8億円となった。
調達した資金を元に、愛知県刈谷市に自社農園を立ち上げ、「宙農」(そらのう)の実証を開始する。また、研究者、農園長、エンジニアの採用により研究開発体制を強化するとともに、事業開発人材の採用により組織体制を拡大し、既に実験レベルでは実証済みの「宙農」の量産化に向けたシステム開発を進めるという。また、今後は月面や火星の土をベースとした高機能ソイルを開発し、宇宙でも作物栽培可能なシステムの実現を目指すとしている。
高機能ソイルとは、植物の炭等の多孔体に微生物を付加し、有機質肥料を混ぜ合わせて適切な状態で管理してつくられた人工土壌の名称。国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構が開発した技術に基づき、TOWINGが栽培システムとして実用化した。
高機能ソイルには
「有機質肥料を高効率に無機養分へと変換できる」「
畑で良い土壌を作るためには通常3~5年くらいかかるが、高機能ソイルはわずか約1カ月で良質な土壌となる」
「本来であれば廃棄・焼却される植物残渣の炭化物を高機能ソイルの材料とするため、炭素の固定や吸収効果も期待できる」と大きな特徴が3つあるという。
TOWINGは、地球と宇宙の新しいサステイナブルな農業の実現を通じて、次世代の「緑の革命」を起こし、地球と宇宙の未来の食を豊かにすることを使命としている。
Top Image : © 株式会社 TOWING