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2024.12.24

知財ニュース

韓国、砂漠のラクダの鼻にヒントを得た頭部を冷却できるヘルメット「TAILWIND」を開発

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韓国・弘益大学の学生らが、電気を使わずに空気の流れを作り、頭部を冷却できるヘルメット「TAILWIND」を開発した。今回開発されたヘルメットは、学生が対象のデザインアワード「James Dyson Award 2024」のトップ20作品にも選ばれている。

2024年には地球温暖化の影響で世界的に気温が40~50度まで上昇するとされており、熱中症患者の大部分が屋外作業者なのだという。学生らが、観察や聞き取り調査を実施したところ、作業者は密閉型のヘルメットを常時着用しており、頭部温度が周囲の温度より3~5度程度高く、熱中症のリスクが高いことが判明した。このことから、学生らは頭部を冷却するヘルメットの開発を決めたのだという。

「TAILWIND」は、砂漠のラクダの鼻の構造にヒントを得たとのこと。また、冷却システムは3段階で動作する。

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まず、つば部分から風を集めて内部の通路に空気の通り道を作り、日光を遮りながら空気を吸収する。

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次に、流体を1つの方向に流すテスラバルブ構造の通路内のスポンジ素材が逆流を防ぎ、汗の蒸発を促進する。

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最後に、冷たい空気が首の後ろと背中に流れ、汗の蒸発を促して体温をさらに下げる構造だ。

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実際に「TAILWIND」を着用し、1時間テストしたところ、従来のヘルメットよりも2〜3度涼しくすることができたとのことだ。

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「TAILWIND」についてはこちら(James Dyson Award 2024)

Top Image : © 弘益 大学

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