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2023.05.31

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アドビ、Photoshopに生成AIを活用した「ジェネレーティブ塗りつぶし」機能搭載─AIが画像の続きを自動生成

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米Adobeは現地時間5月23日、「Adobe Photoshop」のデザインワークフローにジェネレーティブAIモデル「Adobe Firefly」の技術を組み込んだ「ジェネレーティブ塗りつぶし(Generative Fill)」機能を発表した。

簡単なテキストプロンプトで、オリジナル画像の拡張・削除・置き換えやコンテンツ追加ができる機能で、同日よりPhotoshopのデスクトップアプリでベータ版「Photoshop(Beta)」を公開している。Photoshopのサブスクリプションユーザーであれば誰でも使用できる。

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Fireflyは、アドビが23年3月にリリースしたジェネレーティブAIモデルで、テキスト入力により画像生成やエフェクト生成ができる。現在提供中のベータ版では、5月23日時点で1億を超えるデータを生成。アドビ史上最も成功したベータ版の1つになったという。

「ジェネレーティブ塗りつぶし」にはそのFireflyを用いており、数秒で非破壊的な画像生成を可能にしている。

同機能では、オブジェクトの生成・背景の生成・画像の拡張・オブジェクトの削除が可能。Photoshop(Beta)の全ての選択ツールに機能統合されており、画像の選択範囲を指定する際に表示される「コンテキストタスクバー」から「Generative Fill(日本版は、ジェネレーティブ塗りつぶし)」をクリックすることで動作可能。選択範囲がアクティブな状態で、Ctrl キー+右クリックでも起動できる。

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画像生成は、コンテキストタスクバーに表示されたテキストボックスに、追加したい内容や背景シーンなどの説明を入力して「Generate(生成)」をクリック。数秒で画像が生成される。生成画像は複数候補から選択でき、またテキストを修正して再生成することも可能だ。

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画像は、AIが自動的に選択範囲の周辺領域を分析し、遠近感や、明るさ・影、スタイルなどを合わせて生成する。 テキスト入力せずにおまかせで画像生成することも可能。その場合は、画像の雰囲気に応じて Photoshop が選択範囲を塗りつぶしてくれる。

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テキストプロンプトの対応言語は現時点では英語のみだが、シンプルなテキスト入力で生成できる。例えば紹介動画では、赤矢印の標識を追加する際に「Red arrow sign」と入力して生成している。表示したい内容について、主語と記述子を含む3~8の単語で入力することがコツという。

「ジェネレーティブ塗りつぶし」のベータ版は、現状では商用利用不可。18歳未満や中国での利用も不可としている。

また、アドビが参画しているデジタルコンテンツの来歴可視化などに取り組む「Content Authenticity Initiative (CAI)」の基準に沿い、AIが生成したコンテンツにタグ付けをしてオリジナル画像と区別できる状態にするという。

一方、アドビは説明の中で商用利用に安全な設計がされていることにも言及。その理由に、Fireflyのトレーニングに、インターネット上の画像ではなく同社のストックフォトサービス「Adobe Stock」のライセンス取得画像を用いていることをあげている。「ジェネレーティブ塗りつぶし」の標準機能化が期待される。

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Top Image : © Adobe

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