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2025.09.11
知財ニュース
OpenAI、AI人材事業を2026年中に本格化―AI人材のマッチングサービスとスキル認定プログラムを発表

米OpenAIがAI人材関連の事業を本格的に展開する。現地時間2025年9月4日、AI人材と企業をつなぐマッチングプラットフォーム「OpenAI Jobs Platform」と、AIスキルの認定プログラム「OpenAI Certifications」を発表した。
仕事が「AIに取って代わられる」。2022年11月のChatGPT公開以来、加速度的に進化する生成AIを横目に、不安を抱く人も少なくない。そうした懸念を踏まえ、AIリテラシーと生産性を高める支援策の1つとして展開する。
同社でApplications部門を統括するFidji Simo氏はニュースリリースの中で、「混乱を完全に排除」することはできないが、「より多くの人々がAIを自在に扱えるよう支援し、スキルを必要とする企業と結びつけることで、さらなる経済的機会を提供する」と述べている。
「OpenAI Jobs Platform」では、AIの知見を持つ人材や特定業務のAI活用を担える人材などを、求める企業とつなぐ。マッチングにはAIを活用。大企業だけでなく、地域の企業や自治体向けの機能も備える予定で、住民サービスの向上に向けた人材獲得などもサポートする。2026年中のサービス開始を予定している。
併せて「OpenAI Certifications」により、AIスキルや同社のツールの習得レベルを証明する仕組みをつくる。無料の学習プラットフォーム「OpenAI Academy」を拡充して、AIの習熟度に応じた認定資格を提供する予定だ。
学習にはChatGPTの「study mode(学習モード)」を用い、AIの基礎知識をはじめ、プロンプトエンジニアリングといった実践的な学びを提供する。アプリを離れずに、学習から認定試験の受験、資格取得まで完結できる仕組みを構築し、企業の教育プログラムなどへの組み込みも可能にする。2025年後半にパイロット版の提供を始め、2030年までに米国内で1000万人の認定を目指すという。
今回の取り組みには、WalmartやJohn Deereといった雇用主に該当する企業のほか、Accenture、Indeed、テキサス州の雇用主が集う地域団体やデラウェア州の政府機関などがパートナーとして参画している。
Top Image : © OpenAI