No.083
2020.03.31
限られた空間内を無限に歩けるVR体験
Unlimited Corridor(無限回廊)
概要
この知財は、狭いスペースの壁をつたって回遊するだけで、錯覚効果によりどこまでもまっすぐ歩いているように感じさせるVRシステムである。VR空間を微妙に回転させることで歩行方向を誤認させる「リダイレクテッド・ウォーキング」として研究されていた技術に、触覚を使うことで体性感覚と皮膚感覚に影響を与え、より強力に人の方向感覚を操作している。この「視触覚間相互作用」により、コンパクトな空間でも無限に歩く擬似体験が可能となった。
なにがすごいのか?
実際は同じ場所を回っているのに、無限に歩き続けているように感じさせる
歩行方向を誤認させる技術と、方向感覚を操作する技術を融合
7×5mのスペースがあれば体験可能
妄想プロジェクト 妄想プロジェクト
東海道五十三次・超長距離散歩
昔の東海道五十三次を再現した映像の中を散歩しながら、タイムスリップ気分で495.5キロまで歩き続けられたら。そんな超長距離のVRエンターテイメントも、無限回廊の技術を使えば省スペースで実現できる。
かつて旅人たちが約2週間かけて歩いたという東海道。江戸の景色を楽しみながら少しづつ歩みを進める新しいウォーキング健康法としても人気を集めるかもしれない。
なぜできるのか?
VRヘッドマウントディスプレイによる錯覚
VRヘッドマウントディスプレイ(VRHMD)に映されるVR空間を微妙に回転させることで体験者に錯覚を起こし、まっすぐ歩いている感覚に陥らせながら同じ円周を歩かせることができる。Unlimited Corridorではこれに触覚を加えることで、7m×5mの空間さえあれば体験者は無限に歩いていると錯覚する。円形の壁の真ん中に通路をつくれば、直線的な歩行だけではなくなり、迷宮やダンジョンを歩いて探索するような体験も得ることが可能だ。
相性のいい産業分野
- 旅行・観光
自宅で東海道五十三次の世界を再現したバーチャル歴史散歩
- 医療・福祉
高齢者のウォーキングエクササイズの支援
- アート・エンターテインメント
省スペースでできる巨大ロング迷路
この知財の情報・出典
この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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