No.193

2020.09.07

体温で柔らかくなり体にフィットするプラスチック

HUMOFIT(ヒューモフィット)

HUMOFIT

概要

HUMOFIT(ヒューモフィット)は、人の体温を感知して体に馴染む形状記憶シート。プラスチックでありながら、常温でゴムのようにしなやかで、曲げたり折ったり伸ばしたりすることができる。温度が約28度を超えると柔らかくなって変形させやすくなり、冷めると固くなる。折りたたんでコンパクトにしたり、体温で体にフィットさせたりすることができ、人と物の一体感を向上させる。将来的には、体へのフィット感が求められる靴やサポーターなどのスポーツ用品、医療分野など幅広い分野への応用が期待されている。

年齢、性別、体の部位を問わずフィットする新素材。

妄想プロジェクト 妄想プロジェクト

DALLE 2023-10-31 16.16.11 - Realistic image of a table with a baby bottle containing milk. Inside the bottle an origami crane made of transparent glass swims. In the backdrop a

人肌温度がわかる哺乳瓶

「人肌温度のわかる哺乳瓶」は、ミルクが人肌に温まったタイミングをひと目で知らせてくれる哺乳瓶。「HUMOFIT」製の人形が哺乳瓶の中に入っており、これが温度に応じて形を変え、人肌くらいの温度になると浮沈子として機能するようになる。人形の様子を見ることで、ミルクが人肌温度になったタイミングを客観的に知ることができる。

「人肌温度がわかる哺乳瓶」を使えば、新米パパやお兄ちゃんお姉ちゃんになったばかりの子どもたちでも飲み頃を逃さずミルクを赤ちゃんに与えることができる。哺乳瓶が苦手な赤ちゃんも、哺乳瓶の液面上で浮かんだり、隠れたりする人形を見て、飲むのを待ちきれなくなるに違いない。

小髙 充弘

妄想家 小髙 充弘

妄想家 小髙 充弘

妄想画家 YAMADA YUH

YAMADA YUH

妄想画家 YAMADA YUH

なぜできるのか?

体温と室温の中間のガラス転移温度

HUMOFITのガラス転移温度(劇的に軟化する温度)は約28℃。室温(約23℃)と人間の体温(約36℃)の間にHUMOFITのガラス転移温度が存在している。手で触れると体温がシートに熱を伝え、シートの温度がガラス転移温度を超えると柔らかくなって手にフィットする。

体にフィットする形状記憶性

初期応力に対しては固いが、ゆっくりと力を加えると変形し、一定時間その形状を保って、徐々にもとの形に戻る。

相性のいい産業分野

スポーツ

体にフィットするスポーツウェア、足にフィットする靴やサポーター、ラケットのグリップ

生活・文化
  • ユーザーそれぞれの手のサイズにフィットするスマートフォン筐体

  • 加熱することでコンパクトになるテントなどのキャンプ用品

  • 家庭に一枚あると便利な、誰が付けてもフィットする緊急時用防寒具

  • あご紐の素材にすることで誰にでもフィットするヘルメット

  • 温度転移がトリガーとなって解除される鍵「エマージェンシー・ロックキー」

医療・福祉

外傷部位の表面形状にフィットしやすい絆創膏による新しい加温療法

アート・エンターテインメント
  • 表面に印刷することができる特徴を活かした、自在に変形する絵や写真

  • HUMOFITとアート「エルネストネト」から新しい造形表現を探る「リアル・エルネストネト」

この知財の情報・出典

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
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