No.310

Sponsored

2021.04.14

循環型のスペシャルティコーヒー・プロジェクト

QoFFEE(コーヒー)

rio-1

概要

QoFFEE(コーヒー)はスペシャルティコーヒーのビジネスにおいて、ユーザーの具体的な嗜好・評価記録・満足度を可視化するプロジェクトである。専用アプリからコーヒーを事前注文することができ、対応店舗にて提供されたコーヒーカップのQRコードを読み取ると「誰が」「どのように作った」「どんなコーヒーか」をストーリーで読み取ることができる。また、アプリ内で個人の購買に紐づいて味の感想・評価を記録できるため、ユーザーは購買を繰り返すごとに自身の求める味を可視化し、気分とシーンに合わせた精度の高いコーヒーのセレクトが可能となる。

rio2

なにがすごいのか?

  • 味覚という共有が困難な嗜好をバリスタの感性とAIで可視化

  • レビューを通して嗜好ギャップの解消とマッチングを促進

  • コーヒー産業の上流生産者へとバリューが届く仕組みづくり

なぜ生まれたのか?

一般的な多くのコーヒー消費者は、自分の好みがわからないまま手軽さと習慣でコーヒーをセレクトしているケースが多い。株式会社アルタレーナはそうした購買のギャップをAIを用いることで解消し、高品質なスペシャルティコーヒーをよりユーザーの嗜好にマッチした状態で提供するためにQoFFEEを開発した。また、コーヒー産業は全世界で少なくとも1億5千万人以上の人々が関わっていると言われているが、現状その産業構造はサプライチェーンの上流である生産者と、下流であるバリスタをはじめとする就労者の所得が低い仕組みとなっている。QoFFEEは、「美味しさ」の満足度を可視化し、適正な価格を還元することで、全てのコーヒー従事者の所得のボトムアップに貢献することを目指している。

実現事例 実現プロジェクト

QoFFEE

QoFFEE by rio coffee

「QoFFEE by rio coffee」は、専用アプリを用いて注文から決済までを完結する新しいスタイルのコーヒースタンド。2021年1月に大阪・中之島にクラウドファンディングを経てオープン。ビジネス層を主なターゲットに、QoFFEE のアプリとAIシステムを用いて「美味しさ」と「速さ」を両立した提供の仕組みを実践している。SDGsの持続的な社会貢献を目指し、適正仕入れによる公正取引や、エコカップ・マイボトルの推進も行なっている。

なぜできるのか?

顧客の嗜好と購買のギャップ

QoFFEEは、15年間で統計した3万人以上の顧客データと実証実験を元に、初回の購買と本来のユーザーの嗜好にはギャップが存在することを発見し、このアルゴリズムをアプリケーションとして搭載。バリスタの感性とAIにより、ユーザーの嗜好に近いスペシャルティコーヒーのマッチングを提案できる技術を開発した。

アプリによるオーダーと記録

注文から決済までを完結する事前オーダーサービスにより、豆選びからシーンやライフスタイルに合わせたコーヒーのセレクトが可能。登録したマイページから再注文もできるため、時短の利便性はもちろん、比較や判断が難しい味覚の嗜好性を購買を通してアップデートし、自身の好みに近づけていくことができる。

生産者のストーリーを可視化

コーヒーカップに記載されたQRコードを読み取ると、「どこの誰が作ったどんなコーヒーなのか」のストーリーが表示され、生産者と産地を思い浮かべながらコーヒーを味わうことができるナラティブな体験が可能となる。また、QoFFEEではコーヒー豆買付の段階で一般流通のものと比べ2倍以上の価格で仕入れを行なっているため、一杯飲むことで最低5円の金銭が生産者の手に渡るシステムとなっている。

相性のいい産業分野

食品・飲料

熟練者にしかわからないバリスタの感性をAIを用いて普遍的にチャート化したショップ

メディア・コミュニケーション

国境を超えたコーヒー産業従事者が集うオンライン・コミュニティでの味のデータベース化

製造業・メーカー

ユーザーの嗜好と需要を細部まで統計し、過不足ない生産に基づいた販売戦略

旅行・観光

それぞれの地域の季節やその日の気象に合わせた嗜好品の提供

医療・福祉

入院生活等で飲食の趣向が変わってしまった人への味覚センシング

この知財の情報・出典

この知財は様々な特許や要素技術が関連しています。
詳細な情報をお求めの場合は、お問い合わせください。

  • 特願2021-008754